経営×総務

戦略的な間接費削減の方策を考える

特別対談 佐谷 進さん×三村真宗さん

日本企業において、間接費比率は欧米と比較し5~10%上回ると言われている。しかし、総じて間接費の管理・削減は直接費ほどシビアに行われていない。今後、各企業はグローバルな展開を推進していく上で、間接費のコスト削減・最適化を喫緊の課題と認識し取組む必要があると考える。今回は、間接費削減を視野に入れた経費管理の最適化推進、サプライヤーとの交渉の重要性の2つの観点から、それぞれのエキスパートにお話をしていただいた。

間接費管理まで意識されていない
多くの日本企業の実態

三村: 佐谷さんのご執筆された「体温の伝わる交渉」を読ませていただき大変勉強になりました。

佐谷: ありがとうございます。三村さんは以前マッキンゼーに在籍されコンサルタントとしてご活躍されていましたが、当時交渉業務に携わる機会はあったのですか。

三村 真宗
株式会社コンカー 代表取締役社長
1993 年慶應義塾大学法学部卒業。同年、日本法人の創業メンバーとしてSAPジャパン株式会社に入社。社長室長、戦略事業本部バイスプレジデント等を歴任。2006 年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。金融、通信、ハイテク企業等の戦略プロジェクトに従事。2009 年ベタープレイス・ジャパン株式会社シニア・バイスプレジデント。2011 年10 月から現職。 ●株式会社コンカー ホームページ

三村: いえ、私自身はクライアントの戦略策定などを主に担当しておりましたので、直接サプライヤー等と交渉を行う機会はありませんでした。ただ、マッキンゼーにはオペレーションを主業務にしているチームがありまして、成果報酬ベースでコスト削減に関わる交渉を請け負っていました。

佐谷: その当時から成果報酬ベース(固定+成果報酬)でコスト削減に取り組んでいたのですね。

三村: そうです。工場内の動線を見直し、何メートル縮めると生産性が上がるかなど、販売部門だけでなく製造部門でも生産性の改善を行っていました。ただ、間接材におけるコスト削減で悩ましいのが、プロジェクトを提供した直後は効果が上がるのですが、徐々に揺れ戻しが起き実行効果が薄れてきて、数年後にはまた元に戻ってしまうという現象が起きてしまうということです。

佐谷: そうなりがちです。弊社の場合は3年スパン、5年スパンで運用までを請け負い、コスト削減を継続的に定着させるようにしています。

三村: 私たちは「仕組み」をクライアントに提供し、それを定着化させるビジネスを行っているわけですが、「仕組み」の前に間接費の最適化をどのように進めていくかをクライアントと調整します。その時、佐谷さんが本で語られた内容とほぼ同様の話を私たちもします。

 

 

 例えば、間接費を削減することで売上効果がより大きなものになる旨が書かれてありました(図表)。これは私たちが日ごろからクライアントに対して申し上げていることで、直接材の購買に関してはきちんとしたシステムがほぼ完成されているのだから、次には間接材に手をつけるべきですよとの進言をしています。

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