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総務パーソンのための「戦略的」仕事術 Powered by 『月刊総務』
2016年9月2日
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西原 弘 [有限会社サステイナブル・デザイン研究所 取締役社長]

〔サプライチェーンの環境マネジメントにおける総務部の役割 第1回〕環境マネジメント3.0~「Scope3」時代の先取り(1)

個別の環境対策はもちろん「環境マネジメント」の必要条件ですが、それだけでは十分ではない

 Web2.0に始まり、「○○2.0」、さらには「○○3.0」を冠した言説が時折目に入ります。

 ちょっと検索してみると、「コトラーのマーケティング3.0」、「リーディング3.0」、「リーダーシップ3.0」といった表題の書籍が見つかりました。

 これらの本をオススメしたいわけではなく(表題を検索しただけで、読んでいません!)、また、それぞれの1.0や2.0が何だったのかもわかりませんが、「○○3.0」と言われると、「それは何だ?今までとどう違うんだ?」と、知りたい気持ちが起きませんか?

 というわけで、「環境マネジメント3.0」。...「それは何だ?今までとどう違うんだ?」と思っていただけたら、これ幸いです。

 しかし、1.0、2.0、3.0の話を始める前に、そもそも「環境マネジメント」とは何かをお伝えしておきましょう。

 組織や事業者が、その運営や経営の中で自主的に環境保全に関する取組を進めるにあたり、環境に関する方針や目標を自ら設定し、これらの達成に向けて取り組んでいくことを「環境管理」又は「環境マネジメント」という。

 これが、環境省による「環境マネジメント」の説明です。
http://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/04-1.html

 文章だとわかりにくいかもしれませんので、整理し直すと、以下のようになります。

環境マネジメントは、
【1】組織の運営や経営の中で行われる
【2】自主的な取組である=方針・目標を自ら設定し、達成に向けて取り組む

 ここからわかるのは、オフィスで紙ごみを分別する、節電する、営業車両や配送車両のエコドライブを行う、工場からの大気汚染物質の排出を抑制する、等々の個別の環境対策はもちろん「環境マネジメント」の必要条件ですが、それだけでは十分ではない、ということです。

 それら個別の環境対策が、組織の運営・経営上の課題として位置づけられ、組織としての方針・目標のもとに行われて初めて、「環境マネジメント」と言えるわけです。

 また、「自主的な取組である」とは、法規制の遵守を当然の基礎として含みつつ(法令遵守の水準以下の自主的な目標はあり得ない!)、それ以上に・それ以外に、自らの組織の運営・経営上の課題として環境保全に取り組む、ということを意味します。

 そして、自主的かつ組織的な「環境マネジメント」を効果的・効率的に行うには、「マネジメントシステム」が必要である、ということで生まれたのが「環境マネジメントシステム」です。

 では、「環境マネジメントシステム」とは何か?...それは次回のお楽しみということで、今回はここまで!

(月刊総務オンライン 2013年3月18日掲載)

 

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西原 弘 [有限会社サステイナブル・デザイン研究所 取締役社長]

【経歴】
《1968年》
神奈川県川崎市生まれ
《1991年》
東京大学文学部社会学科卒業:卒業論文「廃棄物問題の社会理論」以来、持続可能な社会システムの設計(すなわち、サステイナブル・デザイン)をライフワークとする。
株式会社三菱総合研究所入社:官公庁・業界団体・大手企業の受託調査研究・計画業務に従事(廃棄物管理、水環境、道路環境、温暖化防止、紙リサイクル、建設リサイクル、グリーン購入、LCA等)。
《2002年》
有限会社サステイナブル・デザイン研究所設立、取締役社長就任:引き続き官公庁・業界団体の受託調査研究・計画業務に従事するとともに、中小零細企業の環境マネジメント指導・コンサルティング、NPO活動に従事。
《2012年》
環境コンサルタント及びNPO活動家としての知見・経験・ノウハウを結びつけた、ファンドレイジング業務を開始。

【保有資格等】
・技術士(衛生工学部門):公益社団法人日本技術士会登録
・環境カウンセラー(事業者部門):環境大臣登録
・エコアクション21審査人:
 一般財団法人持続性推進機構エコアクション21中央事務局認定登録
・ISO14001環境審査員補:CEAR・IRCA登録
・准認定ファンドレイザー:NPO法人日本ファンドレイジング協会(JFRA)認定
・省エネルギー普及指導員:一般財団法人省エネルギーセンター登録
・サステナビリティ情報審査人補:一般社団法人サステナビリティ情報審査協会認定
・LCAエキスパート検定合格:社団法人産業環境管理協会実施
・家庭の省エネエキスパート検定合格:一般財団法人省エネルギーセンター実施
・エコアドバイザー:東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)委嘱

【NPO活動等】
・NPO法人東京城南環境カウンセラー協議会(JAEC)専務理事
・NPO法人東京都タッチ協会理事
・NPO法人日本ガラパゴスの会(JAGA)理事
・一般社団法人オーバル・ソサエティ代表理事
・一般社団法人ブランポート理事
・グリーン購入ネットワーク(GPN)理事
・エコ印刷研究会幹事
・グリーン経営者フォーラム会員

【講師等(主なもの)】
・立教大学観光学部兼任講師(環境社会学):2003年~2006年度
・島づくり人材養成大学講師(財団法人日本離島センター):2007年度~
・エコ印刷大賞選考委員(エコ印刷研究会):2008年度~
・エコ印刷プランナー認定委員・講師(エコ印刷研究会):2010年度~

【執筆・発表等(主なもの)】
《連載》
「暮らしとエネルギー 省エネライフの社会学」、『月刊省エネルギー』
 2007年4月~2010年12月号(単独)(45回)、財団法人省エネルギーセンター発行
《書籍(執筆・校閲)》
環境総覧編集委員会「環境総覧2004-2005」「環境総覧2007-2008」「環境総覧2009-2010」「環境総覧2013」(2013年3月)、通産資料出版会発行
《書籍(共著)》
NPO法人日本ガラパゴスの会「ガラパゴスのふしぎ」(サイエンス・アイ新書)(2010年3月)、ソフトバンククリエイティブ発行
《講演》
「古紙利用の環境に与える影響について」、公益財団法人古紙再生促進センター「平成23年度紙リサイクルセミナー」(2011年10月)

 


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