経営×総務
総務パーソンのための「戦略的」仕事術 Powered by 『月刊総務』
2016年9月2日
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岡田大士郎 [株式会社スクウェア・エニックス 総務部長]

〔新総務考 その1〕総務とFM&CRE

はじめに

総務は仕事の内容が本業を支えるサポート業務であり、目立つことの無い裏方仕事と見られがち

 このシリーズは、組織の中における「総務FM機能」について、新たな視点で考えてみたいと思います。題して「新総務考」。

 世間一般、会社組織の中での「総務」イメージは「縁の下の力持ち」。

 つまり、営業や企画・開発部門とは異なり、仕事の内容が本業を支えるサポート業務であり、目立つことの無い裏方仕事と見られがちです。

 組織経営上で欠くべからざる業務であり、重要な経営基盤を支えているものの、組織規模により担当業務範囲もまちまちで、何をしているかよく分からないと言うのが多くの方々が抱いているイメージだと思います。

 こうした「総務」イメージは長年に亘り日本の組織に定着していますが、1980年代の中頃から、米国で生まれた経営手法の一つである「ファシリティマネジメント(FM)」なる概念が日本に移入されました。

 そして、1987年6月に、FM活動を一つの大きな柱に掲げたニューオフィス推進協議会(NOPA、1989年2月社団法人化)が発足し、同年11月には日本ファシリティマネジメント協会(JFMA、1996年9月社団法人化)が発足しました。

 1987年11月に、FMの視点も導入した幅広い施設の維持保全の確立を目指す建築・設備維持保全推進協議会(LCA、1989年6月社団法人化し、BELCA)が発足したことによって、日本でのFM活動が始まりました。

 しかしながら、その後、四半世紀にわたる活動を続けているものの、「FM」というと建築・設備維持保全活動のイメージがあり、多くの経営者はFMの本質を十分認識できていないように思えます。

 「総務」業務の設備・管財、営繕なる領域でも、「オフィスが在るのは当たり前」「快適に執務できるのは当たり前」、「設備不具合で業務に支障がでるのは総務の怠慢」......といった感覚の経営者も少なからずいる世の中ですから、「FM総務」の本質を、総務FM部門を担う現場からの発信により、経営者に対して、いかに知らしめるかが問われている時代だと思います。

総務とFM&CRE

 経営の基盤を創り支える業務として「総務」と「ファシリティマネジメント(FM)」は類似性が多々ありますし、ほぼ同意に使われる事もあります。

 また、広義のFMに包含してCRE(企業不動産)のジャンルを位置付ける場合や、CREは独立して捉える事もあります。

 おそらく、「総務」に対する社会意識が曖昧で「下働き」や「裏方」的なイメージがある一方、「ファシリティマネジメント」の響きは、米国から移入された"カタカナコンセプト"であるスマート感と、基盤業務に加えより高度な「経営」的イメージをアピールできるので、JFMAでもファシリティマネジメント(FM)として普及活動をされているのではないかと推察します。

 また、Core-NetはCREを専門領域としてFMとは一線を画したグローバルな活動を行っています。

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岡田大士郎 [株式会社スクウェア・エニックス 総務部長]

日本興業銀行(現・みずほ銀行)において、ストラクチャードファイナンスなどの投資銀行業務や海外業務(ロンドンに勤務)、ならびに国際税務業務を20年にわたり経験後、ドイツ銀行グループでDirector, Head of Taxesとして国際税務統括の業務に従事。
2005年にスクウェア・エニックスに入社し、2007年まで米国Square Enix, Incの社長(COO)として米国事業に携わった後、2007年に本社に帰任。「組織風土並びに働き方改革」をミッションとして総務部長に就任。
その後、ミッションであるクリエイティブワークプレイスの構築を進め、2012年に本社スタジオの全面移転や2015年には大阪事業所の移転プロジェクトに関与。クリエイティブワークプレースダイナミクスの実践と、コンテンツ制作業務における価値創造支援を行う「場」作りに取り組んでいる。

2015年のJFMA優秀オフィス賞を受賞。
2014年1月より一般社団法人ファシリティ・オフィスサービスコンソーシアム(FOSC)の理事・東京支部長として総務人事FMの普及活動に取り組んでおり、2016年1月には副代表理事に就任。
また、2014年9月よりニューオフィスマネジメント研究会の代表幹事を務め、総務ネットワークの拡大に取り組んでいる。
(岡田大士郎のFM日記  http://blogs.yahoo.co.jp/daishiro_okada


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