脳科学おばあちゃんは
なぜ、算数が得意なのか?

算数に強くないと、<br />子どもがすごく困る<br />脳科学的な理由久保田 競
(Kisou Kubota)
京都大学名誉教授、医学博士。世界で最も権威がある脳の学会「米国神経科学会」で行った研究発表は、日本人最多の100点以上にのぼり、現代日本において「脳、特に前頭前野の構造・機能」研究の権威。2011年、瑞宝中綬章受章。1932年、大阪生まれ。著書に、『1歳からみるみる頭がよくなる51の方法』『赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる』『あなたの脳が9割変わる! 超「朝活」法』(以上、ダイヤモンド社)などベスト&ロングセラー多数。

 私(久保田カヨ子)は、幼いときから算数に強く、計算が得意でした。
 そのため、幼少期から、わりと合理的な思考ができたように思います。

 これは、先天的な資質というよりも、親からそうなるように、後天的に訓練されたからです。

 じつは、私の父親が経営する会社の社長になるように、小学校へ行く前から「帝王学」を訓練されていたのです。
 そのため、商品を売ったらいくら儲かるか?
 幼いときから私は、たちどころに計算することができました。

 小学生のとき、親から小遣いを渡され、少しずつ貯めるように言われました。

 銀行に預けるのと、郵便局に預けるのではどっちが増えるか?

 どちらの金利がよくて、金利がいつ支払われるかを調べ、双方に預金。入出金を繰り返し、小遣いを自分で稼いでいたのです。

 脳の前頭前野がよく働くようになると、学校での勉強ができるようになるだけでなく、社会性が生まれ、人づき合いがうまくなります。

 人と話していても、相手の言うことだけでなく、気持ちもよくわかるので、相手に対する情緒やおもいやりも生まれてくるわけです。
 夫で脳科学者の久保田競によれば、就職後も、収入の高い職に就いたり、結婚してもうまくいく傾向がある。また、病気になりにくく、長生きする傾向もあることが、最新の脳科学研究で裏づけられているのです。