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18歳選挙開始で日本版「サンダース旋風」あるか

ロイター
2016年7月4日
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参院選を前に選挙権年齢が引き下げられたにもかかわらず、米大統領選で民主党候補指名獲得を目指したバーニー・サンダース上院議員が巻き起こしたような若者主導のムーブメントが起きるとみる人はほとんどいない。写真は、インスタグラムのフレームに収まり、投票を呼びかける女子高生。渋谷で6月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 1日 ロイター] - 人口減少や大量の定年退職者できしむ社会保障制度から、生まれてからずっと停滞している経済まで、日本の若者は不満の種に事欠かない。

 しかし7月10日の参院選を前に選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられたにもかかわらず、米大統領選で民主党候補指名獲得を目指したバーニー・サンダース上院議員が巻き起こしたような若者主導のムーブメントが起きるとみる人はほとんどいない。

 「無力感がすごくある」と、若者と政治に新しい出会いを届けるため活動するNPO法人「僕らの一歩が日本を変える」でチーフディレクターを務める大学生、古井康介さん(21)は話す。

 「今の政治家は、高齢者に支えられて政治家になった。それこそサンダースさんが出てきたように、若い人を対象にした、別の(タイプの)政治家が生まれて、若い人の支持を受けるのであれば、今まで選挙に行かなかった人が選挙に行くことになるかもしれない」

 20─34歳の有権者は、2015年の有権者数全体のわずか19%にとどまり、急速に高齢化が進む日本において少数派であることを反映している。一方、50歳以上の有権者は55%を占めている。

 国際的レベルまで選挙権年齢を引き下げたことで、有権者数が約240万人増えることになるが、若者は数だけでなく、投票率でも年長者に遠く及ばない。

 前回の国政選挙で、60代の投票率が68%だったのに対し、20代の投票率はその半分にも満たなかった。その背景として、信頼するに足る政策の選択肢がないと認識されていることや、若者への政治的アプローチの弱さ、そして政治活動と言えば、1960年代の暴力的な学生運動のイメージがいまだに根強いことが挙げられる。

 参院選を控え、自民党など各政党は、一見すると、若者、特にティーンエージャーに向けてアピールを行っているようだ。

 自民党は「国に届け」という漫画を掲載した政策パンフレットを制作。主人公は、格好いい男子生徒の気を引こうとして投票に興味をもつようになる女子高生だ。人気少女漫画「君に届け」に似たタイトルの同パンフレットは、インターネット上で一部から男尊女卑と酷評された。

 一方、野党・民進党はウェブサイト「VOTE18」を開設し、10代のモデルらに行ったインタビューなどを掲載している。

 しかしこのような試みは、若い有権者の心にあまり響いていないようだ。

 若者と政治家をつなぐことをコンセプトにしているNPO法人「YouthCreate」の原田謙介代表(30)は、政治家があらゆる経験、知識を持っているかのように振る舞っており、「(若者と)同じ目線で話していない」と指摘する。

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