株式レポート
7月11日 13時22分
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企業業績の改善を先取りする形で米国株は高値更新目前に - 米国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の米国株式市場
―良好な雇用統計受け続伸―

<先週の概況>

先週の米国株式市場は、主要3指数が揃って続伸しました。前週にBrexitへの懸念後退で大幅に反発していたこともあって、週の半ばまでは一進一退で推移していましたが、8日に発表された雇用統計が良好な内容だったことを受け買いが進みました。
S&P500は史上最高値更新まであと1ポイント程度まで迫っています。なお、7月4日は独立記念日の祝日で休場でした。

米国株式市場バリュエーション

業種別リターン

ダウ平均採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

ダウ平均採用の30銘柄中26銘柄が上昇しました。インテル(INTC)は証券会社の投資判断引き上げを受け買われ、ダウ平均構成銘柄中トップの上昇率となりました。その他にもホーム・デポ(HD)やビザ(V)、メルク(MRK)など幅広い銘柄が買われました。

<下落>

デュポン(DD)、トラベラーズ(TRV)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、エクソン・モービル(XOM)の4銘柄が下げています。

先週発表された主な経済指標

雇用統計
非農業部門雇用者数 6月 +28.7万人 市場予想 +18.0万人 前月 +1.1万人
平均時給(前年比) 6月 +2.6%   市場予想 +2.7%   前月 +2.5%

8日に発表された雇用統計で、6月の非農業部門雇用者数は前月から28.7万人の増加と市場予想の18万人の増加を大きく上回るポジティブ・サプライズとなりました。また、4月分が12.3万人→14.4万人へと上方修正された一方で、元々3.8万人の増加と低調だった5月分が1.1万人増へさらに下方修正されています。労働者の平均時給は、前年比2.6%の上昇で伸び率は昨年12月以来の高水準でした。
発表直後こそ米2年債利回りは急上昇したもののすぐに発表前の水準まで低下し、発表前に100円40銭程度だったドル円は一時101円台前半までドル高円安に振れたものの、まもなく100円ちょうど程度まで円高に振れ結局その後発表前の水準に戻りました。非農業部門雇用者数はポジティブ・サプライズでしたが、4-6月の3ヶ月の平均で見ると雇用者の伸びは14.7万人に過ぎません。1-3月の平均は19.6万人ですから、5万人近くペースが鈍っていることになります。6月分の雇用統計で労働市場に対する過度の懸念は後退したとみられますが、それでもFRBが利上げに踏み出すには物足りないというのが市場の見方かもしれません。

今後発表される主な経済指標

6月 小売売上高(前月比) 市場予想 +0.1% 前月 +0.5%
   小売売上高(自動車・ガソリン除く、前月比) 市場予想 +0.3% 前月 +0.3%

15日に6月分の小売売上高が発表されます。米国の個人消費は概ね底堅く推移しているとみられており、6月分の小売売上高はヘッドラインが前月比0.1%増、変動の大きい自動車・ガソリンを除いた売上高が0.3%増とそれぞれ堅調な伸びが予想されています。

マーケットビュー
―企業業績の改善を先取りする形で米国株は高値更新目前に―

先週のマーケットビューでは、予想PERが割高感のある水準まで上昇していることからやや慎重姿勢で臨みたいと記しました。結果的に雇用統計の上振れを好感して米国株は上昇し、S&P500は史上最高値更新目前まで迫っています。
現在の米国株高は、ISM景況感指数が示唆する企業業績の改善を先取りしに行くような値動きに見受けられます。企業景況感の改善、労働市場に対する不安後退、FRBの利上げはまだ先、といった株式市場にとって好ましい状況になっているようです。このままあっさり高値更新になる可能性も十分ありますが、やはり予想PERは18倍台とやや割高水準にあることから高値追いはせず押し目を拾うスタンスが望ましいのではないかと考えています。

フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕

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