斬新なアイデアを手に入れるための手順

 結局、アイデアというのは組み合わせにすぎないのです。天才たちは、まるで天から降ってきたようなことを言っていますが、実際には何かと何かを組み合わせて、新しいものを生み出しているのです。「アイデアは組み合わせで生まれる」ということを前提にすると、どのようにして斬新なアイデアを手に入れるのかということが見えてきます。

 ヤングは、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズを例にあげています。名探偵のホームズはスクラップブックを眺めて暇つぶしをするのです。スクラップブックには、自分が書きためた事件に関する資料があります。莫大な量の資料です。新聞の切り抜き、出版物の記事、直接自分が体験したことなどです。

 ヤングはアイデアを生み出すための最初の手順は、まさにこれだと言っています。つまり、資料集めです。

 斬新なアイデアを手に入れるための手順をまとめると次のようになります。

ステップ1  資料集め
 テーマに関係した資料と、関係のない資料(一般知識や自分が関心のある分野の知識など)の両方を集めることです。前者の資料はその都度集めるとして、後者の資料は常に蓄えておく必要があります。

ステップ2  資料に手を加える
 咀嚼することです。資料のなかの2つのことを並べてみて、どう組み合わせられるかを考えてみたり、調べてみたりします。そうすると、部分的なアイデアが浮かんできたりしますので、それを書きとめておきます。

ステップ3  孵化段階
 そのことをいったん忘れます。シャーロック・ホームズがいつも事件の最中に捜査を中止し、ワトソン君を音楽会へ連れていくのと同じです。つまり、アイデア創出のことなどいったん忘れて、自分の想像力や感情を刺激してくれるものに心を移します。音楽を聴いたり、芝居や映画を観たり、小説を読んだりするといいでしょう。

ステップ4  アイデアの実際上の誕生
 実際のアイデアは机の上では浮かんできません。ある日、突然やってきます。ヒゲを剃っているときとか、お風呂に入っているとき、あるいは朝の寝ぼけまなこなときに訪れるかもしれないのです。そのときが来るのをワクワクしながら待ちましょう。

ステップ5  最終的にアイデアを具体化し、展開させる
 生まれたばかりのアイデアを現実の世界に連れ出す必要があります。現実的に可能かどうか、何か欠けているものはないかを考え、精査し、完成させるのです。