ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

未公表の企業決算情報は取材禁止、アナリスト新指針に懸念

ロイター
2016年7月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage
株式調査を行う証券会社のアナリストに対する規制が強化され、アナリストは原則として未公表の企業決算情報について取材できなくなる。写真は都内のトレーディングルーム、2月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino

[東京 21日 ロイター] - 株式調査を行う証券会社のアナリストに対する規制が強化され、アナリストは原則として未公表の企業決算情報について取材できなくなる。

 市場の公正性を高める狙いだが、情報を出す側の企業が、開示していい情報について過度に慎重になり、投資家への情報量が減る懸念も浮上。今後は企業の情報開示を抜本的に促すための新たなルールや、東証の開示ルール強化といった対応もカギを握りそうだ。

 日本証券業協会は20日、「発行体への取材等及び情報伝達行為に関するガイドライン」を発表した。アナリストは、未公表の決算期の、1)業績に関する情報、2)業績以外に関する定量的情報のうち業績が容易に把握できる情報を企業に取材してはならない──となる。

 協会は早ければ10月にガイドラインを実施する予定。罰則規定はないが、協会や証券会社内の規則に抵触すれば最終的に、資格のはく奪や解雇などの処分を受ける可能性はある。

 日証協ではこれまでも、アナリストリポートに関するルールを規定していた。しかし、ドイツ証券、クレディ・スイス証券のアナリストが、会社から聞いた未公表の決算情報を特定の顧客だけに提供、勧誘した不祥事があったことを受け、ガイドラインの策定を急いだ。

 今回のガイドラインからは、アナリストが取材する情報が制限されるほか、入手した未公開情報がリポートにならなくても、証券会社内で「適切に管理」することが求められる。たとえ重要情報でなくても、投資判断に影響を与える可能性があれば、顧客(投資家)に伝達はできない。

 一方、アナリストは未公表の決算期の業績とは関係のない情報や、未公表の決算期の情報であっても、業績以外の定性的な情報や、来期以降の通期や中期経営計画など、先の長い予想については取材できる。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事


ロイター発 World&Business

ロイター提供、日本と世界の最新ニュースをお届けします。

「ロイター発 World&Business」

⇒バックナンバー一覧