ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

球団買収でブランドアップ
住生活グループの乾坤一擲

週刊ダイヤモンド編集部
2010年10月18日
著者・コラム紹介バックナンバー
球団買収でリクシル浸透図る(写真は昨年、新日軽買収発表時。右から2人目が潮田会長)
Photo by JIJI

 住設機器最大手の住生活グループがプロ野球横浜ベイスターズの買収に向け今月内にも基本合意に達する見通しだ。準備室を設置し、球団の資産査定やTBSグループとの交渉を急ピッチで進めている。

 買収の目的は「グループとしてのブランド力の向上」に尽きる。

 トステムとINAXを主体とし、「住」に絡む業種のM&Aを繰り返してきた同社。4月、サッシの新日軽とキッチン大手のサンウエーブを矢継ぎ早に傘下に収め、業界の“台風の目”となっている。海外事業でも衛生陶器の世界大手アメリカンスタンダードのアジア部門を買収し、総売上高は1兆円規模にまで拡大した。

 しかし「グループのシナジーや統一した考えを内外に知らしめるのはこれから」(潮田洋一郎・住生活会長)というように、1月に打ち出したグループブランドLIXIL(リクシル)はほとんど認知されていないのが現状だ。

 国内需要が今後、新築からリフォームへシフトするなか、商品を直接選ぶエンドユーザーへ幅広い商材を持つブランドであるとアピールすることは欠かせない。住生活はLIXIL浸透に500億円近くかかると踏んでいたが、球団保有によってそのスピードを1~2年に縮められるという。買収額は100億円を下回る見通しだ。

 住生活と対照的なのが業界のもう一方の雄、衛生陶器最大手のTOTOである。独立独歩路線を掲げ、国内リフォーム事業で提携する建材の大建工業、サッシのYKK APとは大型ショールームやフェアを共同運営するのにとどまっている。ライバルの激しい動きを受けても、3社の資本提携や持ち株会社化を否定する姿勢は崩さない。

 今回の買収劇は両者の戦略の違いをより鮮明にした。どちらに軍配が上がるかは未知数だが、住生活はブランドの横軸を通すことで新たなステージに突入しようとしている。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 柳澤里佳)

週刊ダイヤモンド

今週の週刊ダイヤモンド

2017年1月28日号 定価710円(税込)

特集 劇変世界を解く 新地政学

世界史の大転換が始まる

【特集2】
銀行界も戦々恐々
コンビニATM戦争

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧