住宅ローン借り換え比較[2017年]
2017年6月15日公開(2017年6月29日更新)
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ザイ・オンライン編集部

変動金利の住宅ローン借り換えシミュレーションでは
5年前に借りた人なら300万円超もの節約効果が!
変動金利から長期固定金利への借り換え余地もあり

5年前に住宅ローンを「変動金利」で借りている人は、同じ「変動金利」に借り換えることで、300万円以上のメリットを得られるケースがあった! マイナス金利の導入で、住宅ローンを借り換えるチャンスと言われているが、借り換えで実際にどのくらいお得になるのかを、ファイナンシャルプランナーの山本俊成氏の協力で、シミュレーションしてみた。

5年前の変動金利より、約0.6%金利が低い

 最初に確認しておきたいのが、「変動金利」を誤解している人が多いということ。「過去に借りた人の変動金利」と、「現在借りた場合の変動金利」は実は違う。例えば、5年前に借りた人と現在借りた人では適用される金利が違い、現在の方が約0.6%も金利が低いのだ。「私は変動金利を選択しているから、常に最低の金利が適用されている」と思い込んでいる人がいるが、それは間違いだ。

 住宅ローンを借りて最初に適用される「表面金利」は、「基準金利」と呼ばれるベース金利から、「優遇金利幅」を引いたもの。この「基準金利」はこの20年くらいほとんど変動がない。一方で、「優遇金利幅」は、金融機関の競争激化で年々拡大しており、現在は1.8%程度(2016年7月)と、5年間で約0.6%も拡大しており、同じ変動金利でも差があるのだ。そのため、「変動金利」でも、借り換えメリットは想像以上にある。

【関連記事はこちら!】
「住宅ローンを変動金利で借りた人の誤解とは?『変動金利だからゼロ金利の恩恵がある』は間違い!借り換えで300万円以上、儲かるケースも」

変動金利で借りて5年経過した人の借り換えメリットは?

 では現在、変動金利で借りている人について、借り換えに伴う諸費用も考慮しながら、シミュレーションしてみよう。

 借り換えの対象としたのは、5年前にメガバンクから住宅ローンを借りた人。ローンの条件は、変動金利1.275%(店頭の表面金利は2.475%で、優遇金利幅が1.2%だった)、現在の融資残高が3000万円、残りの返済期間は30年(借り入れ当初は35年)とした。

 借り換えパターン①は、変動金利→変動金利の借り換え。借り換えでとにかく支払額をカットするのが目的だ。

 借り換えパターン②は、変動金利→長期固定金利への借り換え。長期固定金利が非常に安くなっているので、金利上昇リスクを抑えるのが目的。ただし、コストがかかる可能性がある。

変動金利への借り換えで、307万円もお得に

 借り換えパターン①のシミュレーション(下図)は、メガバンクの変動金利から、ネット銀行の変動金利への借り換えを想定したもので、金利は1.275%から、0.497%へと、0.778%下がった。その効果は大きく、借り換えによって発生する諸費用を差し引いても、「今後の総支払額」は307万円も少なくなった。非常に大きな成果だ。毎月の支払い額は10.0万円から、9.0万円に引き下げられた。

 通常、借り換えの目安は、「金利1%低下、残額1000万円、残り期間10年間、の3条件」と言われるため、金利低下幅が1%に満たないと尻込みしがちだ。しかし、「残りのローン金額、借入年数の長さ、金利差の3つの要素で総支払額は変化します。この事例では0.8%と金利差は小さいが、ローン残金が多めで借入年数が長かったことで、メリットが大きかったのでしょう」(山本氏)。

 金利差が1%足らずでも、借り換えで大きな成果が得られることがある。わずかな金利差だからと、面倒がらずに試算をしてみたい。

固定金利への借り換えは、総支払額増でも意義あり

 借り換えパターン②のシミュレーション(上図)は今後、金利は上昇の可能性があると考えて、変動金利から全期間固定である「フラット35」へ借り換えるもの。変動金利は将来、金利が上昇したときに毎月の返済額が上昇するリスクがある。そこで固定金利ローンにすることで、返済額を固定化するのだ。

 借り換えで、金利は1.275%(変動金利)から、0.93%(フラット35)へと、0.345%下がった。借り換えに伴う諸費用は結構かかり、特に団体信用生命保険料が累計172万円と高かった。そのため、金利低下分でコストはカバーしきれず結局、「今後の総支払額」は42万円アップした。

 全期間固定の住宅ローンはフラット35だけではなく、民間でも提供している。フラット35よりも有利な商品があるため、安い商品を見つけて借り換えれば、コストはほぼゼロで変動金利から固定金利へと移行できるだろう

 「もともと金利の低い変動金利で借りていることもあり、固定金利が下がったといっても金利差は小さい。今後のライフプランに不安がある場合や、子どもの成長とともに出費かかさむことを想定して固定金利にしたいのであれば、今がチャンスでしょう。借り換え効果はそれほど期待できなくとも今後の安心感は何ものにも変えがたいはず」(山本氏)。

3年前に借りたケースは、借り換えで227万円もお得

 次に、3年前に借りたケース、1年前に借りたケースについても、それぞれ借り換えのメリットをシミュレーションしてみた。変動金利を選択する借り換えパターン①では、3年前に借りた場合は227万円、1年前に借りたばかりでも190万円というメリットが出るから驚きだ。フラット35を選択した借り換えパターン②は、支払総額が増加することになるので手を出しづらいかもしれないが、過去に比べれば金利は非常に低くなっており、また金利が今後上昇するリスクを考えれば、有力な選択肢だろう。

 変動金利で借りたからといって諦めず、まずはシミュレーションしてみることをお薦めする。

 

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手数料等を含んだ「実質金利」で比較すべき

 ただし、シミュレーションは結構大変だ。住宅金融支援機構などのサイトで試算できるが、借り換え先の「手数料」「保証料」「団信保険料」を調べて、さらに「当初金利」、「固定期間終了後の金利」なども入力しないと正確にはシミュレーションできない。

 そこでザイ・オンラインではそうした手間がいらない「実質金利」を計算し、「本当に得する住宅ローン借り換えランキング」を発表している。「実質金利」は借り換えに伴う諸費用や住宅ローン金利の変動も加味しているので、現在の住宅ローン金利と比較して金利が低ければ、おおよそ借り換えメリットがあるということになる。借入期間や借入額によって実質金利は多少変動するが、便利な指標なので活用してほしい。

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◆「変動金利」住宅ローン金利ランキング (借り換え)
※借入金額2500万円、借り入れ期間30年(詳細な条件は表組の下に記載)
順位 銀行名 <商品名>
実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
1位 ◆住信SBIネット銀行 <通期引下げプラン 変動金利>
0.593%
全疾病保障付き
0.444% 0円 借入額×2.16%
【住信SBIネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三井住友信託銀行とSBIホールディングスが設立したネット銀行で、表面金利の低さではトップクラス。借り換えを重視しており、変動金利(通気引き下げプラン)は、新規借入よりも金利を低く設定している。また、通常の団信に加えて、全疾病保障(8疾病+病気・ケガ)を無料で付帯しているので、魅力的だ。女性には、がんと診断されると30万円が支給される保障も無料で付けている。
【関連記事】[住信SBIネット銀行の住宅ローンの金利・手数料は?] 変動金利・固定金利ともに低い金利水準!保証料や繰上返済だけでなく、全疾病保障も無料
住信SBIネット銀行の住宅ローンの公式サイトはこちら
1位 ◆SBIマネープラザ <店舗相談MR.住宅ローンREAL 頭金20%以上>
0.593%
全疾病保障付き
0.444% 0円 借入額×2.16%
【SBIマネープラザの住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
SBIマネープラザは、証券、保険、住宅ローンなどを取り扱う、SBIグループのマネー相談プラザ。「MR.住宅ローンREAL」は住信SBIネット銀行の商品で、銀行代理店業者として販売する。変動金利は低金利で競争力があり、全疾病保障(8疾病+病気・ケガ)を無料で付帯する。SBIマネープラザの支店で相談する、対面用の商品。
【関連記事】[SBIマネープラザの住宅ローンの金利・手数料は?]窓口相談でも、ネット銀行並みの低金利を実現!さらに全疾病保障が無料という充実の保障体制
SBIマネープラザの住宅ローンの公式サイトはこちら
3位 ◆楽天銀行 <変動金利(固定特約付き)変動金利>
0.596% 0.507% 0円 32.4万円
【楽天銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
事務手数料は一律32万4000円で、他のネット銀行の多くが採用する借入額×2.16%に比べると、借入金額が多いほど割安になる。また、諸費用の一部を借入金額に含めることもできる。事前審査の結果は最短で翌日、本審査は3~4日で回答する。店舗に行かず契約が可能。
4位 ◆りそな銀行 <WEB限定借換ローン(全期間型)変動金利>
0.598% 0.440% 0円 借入額×2.16%+3.24万円
【りそな銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
大手銀行の一角で住宅ローンの獲得に積極的。特に借り換えに力を入れており、変動金利でも新規借入より金利を低く設定している。WEB限定商品は、他の商品と違って諸経費が割高だが、それでも競争力がある。オプションとして、16の特定状態・所定の要介護状態を保障する新しいタイプの団体信用生命保険を提供している。
【関連記事】[りそな銀行の住宅ローンの金利・手数料は?]変動・10年固定のWEB限定商品は低金利!団信はオプションで病気・けがの7大リスクに対応
りそな銀行の住宅ローンの公式サイトはこちら
5位 ◆カブドットコム証券 <三菱東京UFJネット住宅ローン 変動金利>
0.639% 0.490% 0円 借入額×2.16%
【カブドットコム証券の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
同じグループである三菱東京UFJ銀行のカブドットコム証券専用住宅ローンを販売する。ネット専用商品ならではの低金利を実現しており、保証料もかからないので、実質金利は低い。事前審査から契約まで窓口に行く手間がないのは便利だ。
【関連記事】[カブドットコム証券の住宅ローンの金利・手数料は?]三菱東京UFJ銀行の住宅ローンを低金利で提供!契約まで来店不要で、保証料・一部繰上返済が無料
カブドットコム証券の住宅ローンのの公式サイトはこちら
6位 ◆じぶん銀行 <全期間引下げプラン 変動金利>
0.646%
がん50%保障付き
0.497% 0円 借入額×2.16%
【じぶん銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三菱東京UFJ銀行とKDDIが共同で立ち上げたネット銀行。変動金利の競争力が高く、業界トップクラスの低金利となっている。がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」が無料付帯
【関連記事】[じぶん銀行の住宅ローンの金利・手数料は?] 変動金利は業界トップクラスの低金利!がんになると住宅ローンが半減する団信が無料
じぶん銀行の住宅ローンの公式サイトはこちら
6位
◆au住宅ローン <KDDI 全期間引下げプラン 変動金利>
0.646%
がん50%保障付き
0.497%
0円
借入額×2.16%
【au住宅ローンのメリット・おすすめポイント
携帯電話のauユーザーが、じぶん銀行が提供する「au住宅ローン」を借りると、毎月500円分キャッシュバック(チャージ)されるという特典が付いている。特典は最大3万円分(5年間)受け取れる。じぶん銀行の住宅ローンは変動金利の競争力があり、トップクラスの低金利だ。また、がんと診断されると住宅ローン残高が50%になる疾病保障「がん50%保障団信」が無料で付いているので安心感が高い。KDDIがじぶん銀行の代理店となり販売している。
じぶん銀行の住宅ローンの公式サイトはこちら

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