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吉田恒のデータが語る為替の法則

米ドル/円「10年の常識」、豪ドル/円「20年の常識」は崩れるのか?

吉田 恒
【第7回】 2008年11月26日
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 1ヵ月のドル/円値幅が15円を超え、記録的に大きなものとなった10月に続き、この11月もすでに同値幅は7円を超えるといった具合で、不安定な荒っぽい展開が続いています。

 これはまだまだ続くのでしょうか。それを考える上で、今回はちょっと「月末終値」に注目してみたいと思います。

100年に一度の現象で試される
豪ドル/円「20年の常識」

 下図は、豪ドル/円の5年移動平均線(5年線)からのかい離率(月末終値)を見たものです。これを見ると、今夏まで5年線を上回って推移していた豪ドルが、この1~2ヵ月の急落で、一転して5年線を大きく割り込んできたことがわかると思います。 

豪ドル/円 5年移動平均線からのかい離率

 ところで、このグラフでは1989年以降、つまり約20年間の豪ドル/円と5年線のかい離率を調べていますが、これを見ると、その間、豪ドルの5年線からのかい離率は基本的に±30%以内で推移してきたことがわかります。

 別な言い方をすると、月末終値で5年線からのかい離率が、基本的に±30%を超えないというのが、この20年の常識ということでしょう。

 ちなみに、この5年線は、10月末現在で88円程度です。それを30%下回ると、60~61円という計算になります。要するに、10~11月と何度か月中ザラ場では60円を割り込んだ豪ドルですが、月末終値でも60円を割れるようなら、それはこの20年で初めてのことになるのです。

 100年に一度のことが起こっているとされる最近ですから、20年の常識など吹き飛ばされ、豪ドルは月末終値でも60円を割れてしまうのでしょうか。それとも、やはり月末終値では60円を割れず、20年の常識の重みを示すことになるのでしょうか。

豪ドル/円 週足

リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 週足

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吉田 恒 

立教大学文学部卒業後、自由経済社(現・T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。同社代表取締役社長、T&Cホールディングス取締役歴任。緻密なデータ分析に基づき、2007年8月のサブプライムショックによる急激な円高など、何度も大相場を的中させている。2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケット エディターズ」の日本代表に就任。


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