望む結果より、
最善のことが起こるように祈りましょう

 時として、多くの人々の祈りにもかかわらず、物事が祈り通りの結果にならないことがあるかもしれません。
 たとえば、病気の友人の回復を心をこめて祈ったにもかかわらず、その友人が亡くなってしまう場合もあるかもしれません。

 それは天が私たちの祈りを聞き入れてくれなかったということなのでしょうか?

 それは違うのではないかと思います。たぶん、私たちの希望していることと、天の思い、そして病気をしている友人の魂の思いが、少し違っているだけなのです。
 そして、常にすべてにとっていちばん「よきこと」が起こっているのだと思います。

 心から祈ったにもかかわらず、思い通りの結果が起こらなかったときは、祈りが通じなかったとがっかりするのではなく、起こったことをそのまま受け入れる心の広さを持つことが大切なのです。天はすべてを知っていて、どんなことが起こったとしても、起こるべきことが、しかも最もよきことが起こっただけなのです。

 たとえば、病人に対して祈りを送るとき、『どうぞ回復してください。病気が早く治りますように』と自分の望む結果が得られるように祈るのではなく、ただその人のために祈りをささげ、「その人にとって最高のことが起こりますように」と祈るほうが祈りの力は強いという話も聞いたことがあります。

 天も、そして実はその人本人も、深いところで自分が決めてきた道を知っているからです。

「その道をその人がきちんと見つけ、素直に受け入れますように」と祈るのが、本当の祈りなのかもしれません。

 このように祈るとき、その人が自分の魂の思いと潜在的な力を引き出すのを、私たちの祈りが応援するからです。