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美人のもと

ドラえもん

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第84回】 2010年11月1日
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 美人が着ているものは、カラダになじんでいると思うことが多い。それはただ品質がいいものを着ているということではなく、相性の良さを感じるのだ。自分のことをよくわかっている選択。いつも同じではないが、いつもいい雰囲気をつくっている。

 上手に着ているというのは一体感なのかもしれない。着ているものとのいい関係ができているように思う。着ているものを大切にし、着ているものはその人の美しさを拡げる。

 もちろんモノとして丁寧に扱う。洗濯、手入れが上手で保存も工夫している。着る前にはきちんと準備する。防虫剤のにおいはなくなっている。

 一番感じるのは、服をつくった人の気持を大切にしているということ。つくっている人は、「こう着て欲しい」という思いを持っているだろう。それを考えて着ていると思う。もちろん、「こう着て欲しい」に対して忠実なだけでなく、こうするともっと面白いとかもっと美しいとかまで考えているようだ。

 そういう気持が表れやすいのが、ポケットだ。ポケットをどう活用するのか。

 ポケットは便利だ。すぐ使う小物がそっと携帯できる。いちいちバッグを開けなくていい。

 しかし、何でもかんでも入れるのはどうか。服のシルエットがくずれてしまう。あくまでも小物の居場所であり、大きなものを入れて服のシルエットを変えてしまってはいけない。服とのいい関係がくずれてしまう。

 あなたのポケットは何を入れても形が変わらないドラえもんのポケットではないのだ。

 「あの人、いい服を着ているのに、なぜかいつも残念だ。」と思える人がいる。たいていそういう人はポケットの使い方が悪い。妙にふくらんでいたり、何も入っていなくても型がくずれていたり、その部分だけが傷んでいたり、汚れていたり。

 しかも、なんでも無造作にポケットに入れるので、何がどこに入っているかをすぐ忘れる。駅の改札で切符をなくし、あちこちのポケットを探している人を見かける。後ろに人が待っているのに、動きもせず。確認すると「美人のもと」が減っていることが多い。

 美人はポケットを上手に使う。そしてポケットを守る。そして服とのいい一体感をつくる。


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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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