「安全地帯」のオリンピック公園でリオの夜を満喫オリンピック公園は、全長約2キロの軍隊や警察に囲まれた湾岸エリアの安全地帯で、人が溢れかえっている

8ヵ国を話すマルチリンガル・新条正恵が、2016年リオ五輪に通訳ボランティアとして参加。4年後の東京大会でボランティアでの参加を考えている人たちのために、五輪ボランティアの仕事について現場から日々の様子をレポートする。第10回は、オフの日の過ごし方について。

オリンピックボランティアの毎日

 4年に一度の祭典も開幕1週間が過ぎた。

 交通機関やセキュリティ条件の急な変更による混乱も収まり、ボランティアの生活も落ち着いて来た。

 ボランティアのスケジュールは、配属される場所やチームにもよるが、多くの場合2交替制あるいは3交替制シフトで動いている。私が配属されたホッケーセンターでの競技は、午前10時~午後10時半の間に開催される。そのため、通訳ボランティアは2交替制シフトで、午前8時~午後3時、午後3時~午後11時が基本。

 陸上競技が開催されているオリンピックパークでは、開催都市リオと1~4時間の時差がある米国のゴールデンタイムに合わせて競技が開催されているので、現地時間の夜の11時に始まる競技もある。そのためボランティアの勤務時間も、終了が翌深夜1時過ぎになる。

 もちろん公共交通機関のスケジュールも試合の終了時間に合わせられているため、帰れないということはないが、リオの夜に一人歩きをするのは何かと不安。各チームのマネージャーは、ボランティアが夜遅くに一人で帰宅することがないよう、2人以上での行動を原則として設定している。

 ホッケーセンターの通訳サービスチームでは、各ボランティアがサポートできる言語の試合時間に待機できるよう、スケジュールが組まれている。例えばさくらジャパンの試合が午前10時~11時の場合は私も朝シフト、午後8時半~9時半の場合は夜シフトというように。そしてさくらジャパンの試合がない日は、休日をもらえることも多い。

「安全地帯」のオリンピック公園でリオの夜を満喫チームの仲間は全員「東京2020でもボランティアする」と息巻く(右手を大きく上げているのが筆者)