「あの高田純次がスケジュール手帳を監修した! しかも結構まともらしい……」

業界関係者、特に本人をよく知る人からは驚愕を持って受けとめられたこのニュース。実際に仕上がったその手帳『適当手帳 For Business 2011』(以下、『適当手帳2011』)を見ると、確かに使えるのである。

がしかし、毎日一言ずつのメッセージをはじめ、スケジュールの周りを彩るコンテンツは、正直に言ってまさに適当、そして下ネタ。高田純次ワールド全開である。クライアントとの打ち合わせで、この手帳を使っていることを気づかれた場合に、「ふざけたヤツだ」と思われること必至である(外見からはまったく気づかれないデザインになっているが)。

高田純次は、なぜスケジュール手帳を監修するに至ったのか? そして、そこに秘められた意図とは? 今、本人の口から明らかになる。

「手帳ってビジネスマンの生命線だよね。<br /> オレ? 何回も言うけど持ったこと一度もないよ」<br />――高田純次、大いに語る(手帳のこと以外を)たかだ・じゅんじ/1947年東京生まれ。71年に自由劇場の舞台を見て俳優を志し入団。77年東京乾電池に入団。その後、テレビ、ラジオ、映画と活動の場を広げる。近年、「高田純次=適当」という公式が世間一般に広く認知され、世代を問わず、世の男性の憧れの存在となっている。

――高田さん、今日はよろしくお願いします。

 よろしく。もう今持ってる力を全部使ってがんばるよ。あれ、でも何やるんだっけ?

――先日刊行された『適当手帳2011』についてのインタビューなのですが……。

 インタビューだけなのね。Tバック履いてきたけど、必要なかったね。でも一応見せようか?

――いえ、けっこうです。早速始めさせていただいてもよろしいですか。

 そこまで言われたらしかたない。機を見て脱ぐよ。まあ、手帳のことって言っても、もういろいろインタビューに答えたからなぁ。「前に答えたのと同じです」ってことでいいんだけど。やっといてくんない?

――……。では始めます。そもそもこのスケジュール手帳を刊行するにあたって、もっとも意識した点、ここだけは譲れない点というのは何でしたか?

 手帳らしさ、だね。ちょっと真面目な話になって申し訳ないんだけど、やっぱり手帳らしさが一番重要だと思ったよ。『売れてる本とかのカバーを掛け替えて売ったら?』って提案したんだけど却下されたんだ。そこで気づいたんだけど、やっぱり手帳らしさがないからかなって。それから必死こいて血を吐くような思いをして作ったけど、よくよく考えたら、手帳だったらいいわけじゃない? だったら、ほぼ日手帳のカバー掛け替えるのでよかったんだよ。損したね。