書店で本を買ったり、スーパーで食品を買ったりするするときは、欲しいものや必要なものを自分で考えて購入する。節約のために安いものを探したり、反対にどうしても欲しいものなら高くても奮発してしまったりすることもあるだろう。「買うか」「買わないか」は、自分の意志で決めることができる。

 だが、医療はそういうわけにはいかない。ひとつの選択によって命が左右されることがあるので、トレーニングを積んだ医療の専門知識のある医師が診察し、患者に必要な治療や薬を決めて提供する。

 さらに日本の医療の値段は国がコントロールしており、全国一律の公定価格。健康保険があるので、患者はかかった医療費の一部を負担するだけでよいが、通常の買い物をするように個人が自由に治療を選んだり、支払う金額を変えたりするのは難しい分野だ。多くの人が病院や診療所、調剤薬局の窓口では、請求された自己負担分をそのまま支払っているはずだ。

 だが、診療報酬や調剤報酬の仕組みを知っておくと、ちょっとしたことで料金に差が出ることがある。とくに、薬局での支払いは工夫しだいで節約できるものがけっこうある。そこで、今回は調剤薬局の報酬の仕組みを押さえつつ、薬代を節約するための5つのポイントを紹介する。

処方せんの取り扱い枚数で
異なる調剤薬局の基本料金

 調剤薬局の料金は、「調剤技術料」「薬学管理料」「薬剤料」「特定保険医療材料料」という4つで構成されている。

1.調剤技術料

 薬剤師の専門的な知識に対する技術料。「調剤基本料」「調剤料」の2つで構成されている。

 調剤基本料は、いうなれば薬局を利用するための基本料金で、その薬局が受け付けている処方せんの枚数などによって料金が異なり、整えている設備や取り扱っているジェネリック医薬品の割合などによって料金が加算される。

 調剤料は、薬を揃えたり、調合したりすることへの報酬で、内服薬、頓服薬、外用薬など薬の種類によって料金が異なる。