クレーンゲームの景品が生タマネギ!?淡路島民のタマネギ愛がすごいタマネギを切りながら涙を流す姿の美しさを競う「タマ泣き美人コンテスト」(うずのくに南あわじ提供)

 タマネギを切って泣く姿は、美しい。

 ゆったりとした音楽が流れる中、夕日をバックに泣く女性。そして、おもむろにタマネギを刻む。そんな姿を映像に収め、その美しさを競う「タマ泣き美人コンテスト」が、兵庫県の南端、本州と四国の間にある淡路島で行われている。

 使っているタマネギは、もちろん淡路島産だ。コンテストは、名産品タマネギにまつわる“おっタマげる”ような企画を通して、淡路島の魅力を発信する「おっタマげ!淡路島」キャンペーンの第5玉(弾)として企画された。キャンペーンを展開するのは、島内で道の駅などを運営するうずのくに南あわじ(兵庫県南あわじ市)だ。

 コンテストでは、島の風景をバックにタマネギを切りながら涙を流す姿の美しさを競う。告知CMに島出身の女優、宮地真緒さんを起用して16年7月9日(「泣くの日」らしい)から参加者を募ったところ、島内外の10~70代、女装した男性を含む34人から応募があった。そのうち書類選考を通過した6人の人気投票が、16年9月1日からインターネット上などで行われている。

クレーンゲームの景品が生タマネギ!?淡路島民のタマネギ愛がすごい島に一つしかない「たまねぎキャッチャー」。見事タマネギをキャッチした人には、左に積まれたタマネギ1袋がプレゼントされる

 6人は、「淡路島を好きになってPRしてくれそうか」などを基準に選ばれた。特設サイトでは、プロの映像クリエイターが手掛けた、観光の仕事をしている20代の公務員や息子たちとタマネギ作りに励むおばあちゃん、「タマネギを多くの人に食べてほしい」と願う小学生らの“泣き姿”を見ることができる。タマネギを切っているシーンもあり、それぞれに切り方が違うのも興味深い。

 特設サイトでの投票は1日1回。2週間で上位3人は3000票を超えた。9月15日からは、うずの国南あわじが運営する観光施設、うずの丘大鳴門橋記念館(南あわじ市)での投票も始まった。オニオンチップスを買うと、推したいタマ泣き美人のブロマイドがもらえ、投票できる。投票は9月30日までで、優勝者の泣き顔は、新タマネギブランドのパッケージに採用される予定だ。

 なぜこのような奇抜なキャンペーンを始めたのか。