女友達「紹介してクレクレ厨」の面倒くささ本来ならば紹介してもらう側、つまりどちらかというと下手にでなければいけない男が、やたらと上から目線の場合も

 世の中には二種類の男がいる。「女友達を紹介してくれ」を連呼する男と、そうではない男だ。

 前者は、“独身で恋人がいない自分”に周りが世話を焼いてくれることが当たり前だと思っている男で、女性からすこぶる評判が悪い。紹介によって生じる手間やリスクに対し思いが至らない、こうした無神経な輩に対する女性の不満が、筆者のもとにはたくさん届いている。

 男としては、気軽な気持ちで放った言葉ではあるだろう。しかし、想像してみてほしい。女性からすると、「(お前以外の)女友達を紹介してくれ」ということになり、いくら親しい仲でも無作法である。当然、自分以外にも同じ連呼をしていることは容易に想像がつき、「誰彼かまわずガッツいている姿を想像すると、さもしく感じる」(20代女性)との意見もある。

 国立社会保障・人口問題研究所が発表した「第14回出生動向基本調査」によると、結婚した夫婦が出会ったきっかけの第1位が「友人、兄弟姉妹を通じて」で、全体の29.7%だった。これだけの多くが人づてで紹介してもらっているのにもかかわらず、なぜ「女友達を紹介してくれ」を連呼する男が面倒臭がられるのだろうか。取材をもとに、実態を探っていこう。

女友達の紹介を迫る“君の名は”?

 そもそも大前提として考えなければいけないのが、人を紹介することの手間とリスクだ。

 わかりやすく仕事で人を紹介する場合を想像してみてほしい。Aから仕事のパートナー、もしくは発注先の紹介を依頼されたとする。まず検討しなければいけないのが、Aが信頼に足る人物かどうかである。Aが怪しい人物であった場合、自分の人脈にアクセスさせるのはリスクが高いからだ。それがクリアできたら、次は紹介するBの選定。Aとの相性、発注される仕事の専門性や必要な経験、そしてなによりBの信頼性を考慮して選ばなければならない。

 さらに、紹介した後も放置というわけにはいかない。二人の関係がしっかり上手くいっているか定期的に確認する必要があるし、場合によってはトラブルをフォローしなければいけない場面も出てくる。そこまで手間をかけてやっと、AとBを引き合わせた意義、さらには自分の信頼性を守れるのだ。仮に二人が上手くいかなかったら、自分の評判を落とすリスクもある。