トヨタ史上最高のオープン初月から48ヵ月連続での販売目標達成は、社内どころか社外にも驚きをもって伝えられました。さまざまなメディアで紹介されたが、一番の問いは、「なぜ、寄せ集めの集団が最強の組織に変わったのか?」です。新刊『トヨタの伝説のディーラーが教える絶対に目標達成するリーダーの仕事』から、最後に大事なことをお伝えします。

人間関係がいいと笑顔が生まれる

 連続で目標を達成し続ける職場というと、いつも緊張感が漂うピリピリしたムードを思い浮かべるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

 確かに数字にいつも追われているという緊張感はありますが、職場の雰囲気までピリピリしている必要はまったくないのです。

 むしろ一生懸命に仕事をしながらも、時折笑顔が見られるリラックスした職場のほうが、チームの人間関係がうまくいき、いい成績をあげることができます。

 といっても、いつもワイワイガヤガヤとおしゃべりしているような、スタッフ同士がなれ合っている仲良しグループである必要はありません。

 普段は真剣な表情で仕事に取り組んでいても、息を抜くところではしっかりとリラックスして、笑顔でコミュニケーションをする。そんなメリハリのある職場にすることが大切です。

「怒りは無知 泣くは修行 笑いは悟り」

職場の雰囲気づくりも、リーダーの大事な仕事と心得てください。

成績が思うように上がらずに苦しんでいるときこそ、笑顔が大事です。
いつも苦虫をかみつぶしたような顔をして自席に座って仕事をしていませんか?

 そんなリーダーの下で働くスタッフは楽しくありませんよね。身に覚えのある人は、改めてください。

 冗談の一つでも言ってチームの雰囲気を盛り上げてこそ、リーダーといえます。

 では、冗談を言うのがあまり得意ではない人はどうすればいいでしょうか。

 おやつ時にお菓子を買ってきて、「ちょっと休憩しようか」と誘ってみてはいかがでしょう。

 その場にいるスタッフだけでも構いません。10分から15分くらい、お菓子を食べながら一息つけば、自然と笑顔が生まれます。

 私の好きな落語家・柳家金語楼さんは、

「怒りは無知、泣くは修行、笑いは悟り」

 という言葉を座右の銘としていました。私も大好きな言葉です。

 怒っても泣いても、あまりいいことはありません。どうせなら笑ったほうが、職場の雰囲気が明るくなりますよね。

 スタッフが朝起きたときに、「行きたくないなぁ」と思うのではなく、「早く行きたい!」と思えるような、そんな職場づくりを心がけたいものです。

 そうすれば必ず目標達成ができるのです。