上場ってなに? 株式ってなに?
というあなたのために

 上場企業かどうかは、一流企業、有名企業と認められるための重要な要素とされています。上場とは、株式が証券取引所で自由な売り買いが認められている企業のことです。株式とは、会社の経営権を細かく分けた権利書のようなものだと考えたらいいでしょう。

 ある会社が儲かりそうだ、規模を拡大できそうだと思う人が多ければ、“権利書”の値段が上がり、逆なら下がる。安く買って高く売れれば儲かります。また、“権利書”を持っていれば毎年の利益から配分を受け取ることもできます。

 “権利書”を数多く集めれば、その会社を意のままに動かすこともできます。事業の規模が大きく、注目度が高ければ、権利書を売り買いしたいというニーズも大きくなってきます。そうした株式が自由に売買されているのが証券取引所です。

 あなたが名前を知っている企業であれば、ほとんどが上場企業だと思って良いでしょう。しかし、上場企業の数は3800社近くもありますので、優良企業の絶対的な基準ではありません。ここで知っておいてほしいことは、上場企業は会社の実情が格段に調べやすいということです。

 上場企業として株式が不特定多数の投資家によって公平に売買できるようにするためには、だれもが会社の動向を正確に平等に把握できるようになっていなくてはなりません。一部の人だけが入手できる情報で着実に儲けられるような状態ならば、だれも市場に参加しなるからです。

 そのため上場企業は一年に4回、決算の状況を公開する義務を負っています。なかでも年1回は詳細な事業の内容、財政状況を定められた書式の書類にして公開せねばなりません。これを有価証券報告書と言います。しかもこの書類は第三者的立場から公認会計士が監査をすることになっていまして、会社、公認会計士ともに内容の正確さに重大な責任を負わされています。違反すると懲役刑が科せられる場合もあります。