子どもにとって「ごっこ遊び」がとんでもなく脳にいい理由【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

「子どものIQはどうすれば伸びる?」「なぜ、ごっこ遊びがそんなに大事?」「外国語や科学、音楽への興味を育むには?」……脳科学から心理学、教育学まで最新リサーチを網羅し、いまの科学の常識で「これは絶対にいい!」と断言できる子育て法を厳選、網羅した『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる最高の子育てベスト55』が話題だ。「最もクールで、最もわかりやすい」「これからの子育ての新基準」と絶賛されている話題のベストセラーから、驚きのノウハウを紹介する。(初出:2017年1月19日)

楽しく脳を鍛える高度な遊び

 子どもの脳に効果的な遊び。

 それは、「他の人のふり」に子どもが没頭できる遊びです。

 子ども同士の「ごっこ遊び」は、相談することから始まります。

「オーケー、これからおうちごっこをするわよ。私がママの役ね」

「私もママがいい!」

「だめよ、私がママで、あなたは子ども。さあ、ランチを食べさせてあげる」

「わかった。そのあと、犬の散歩に行こうね」

 こうして相談が終わると、お芝居が始まります。

 これが典型的な「ごっこ遊び」です。遊びとはいえ、しっかりとした構造があります。

「ママ/子どもは、かくあるべき」というルールに従うことが要求されるうえ、「食事をつくる/犬を散歩させる」というステップを踏むわけです。ルールから脱線しそうな子どもがいたら、他の子どもが引き戻しにかかります。

「ごっこ遊び」は、脳の実行機能、つまり子どもが「目標を立て、計画し、タスクを継続し、注意散漫にならない」ためのスキルの発達をうながします。