夫婦でも、お金に対する根本的な考え方と態度が違うことは多い。お金がたまるカップルになるために必要なこと、やらなければいけないことについて、ベストセラー『20代のいま、やっておくべきお金のこと』の著者が語ります。

収入が多い、少ないは関係なし!
お金が得意な方が責任者になればいい!

 夫婦とは不思議なものだ。

 正反対の性質や性格を持っているふたりが魅かれあって結婚するケースが多い。

 私自身もその例に漏れない。これは子どもの立場から見るとリーズナブルだ。両親とも超真面目だったら、子どもは窮屈すぎて窒息してしまうだろう。ふたりとも破天荒だったら、家庭が成り立たない。 

 几帳面な夫とおおざっぱな妻、内気な夫と社交的な妻、読書が趣味の夫とアウトドア派の妻。正反対の組み合わせだと、子どもの価値観も経験も広がる。

 もちろん、性格や価値観が違うと問題は山積みだ。日々の暮らしの中でぶつかることも多い。それを乗り越えていくのが結婚生活の醍醐味かもしれない。

 お金についても、同じ傾向が見られる。

 多くの夫婦は、一方はお金のことが得意でもう一方はお金オンチという組み合わせになっているようだ(私の夫は超がつくお金オンチだ)。

 日本では妻が家計管理をするケースが多いが、夫の方がお金のことが得意なら、役割を変えるといい。夫だから妻だから、収入が多いから少ないからという理由ではなく、得意か不得意かで分担を決める方がうまくいく。

 お金の管理を任されると大変だが、現状を把握している分発言力は強くなり(どこに旅行にいくとか、いつ何を買うとか)家計費が浮いた分を上手に自分の楽しみや貯金にまわせるオマケがつく(みんなうまくやっている)。

中村芳子 [ファイナンシャル・プランナー]

有限会社 アルファ アンド アソシエイツ代表取締役。
1986年よりFP業に携わる日本のFPの草分け。 女性FP協会(現WAFP関東)の設立者の一人、初代理事長。
1991年に会社を設立。パーソナル・コンサルティング、金融記事の執筆、金融企画のアドバイスなどを行っている。20代30代のマネー啓蒙に特に力を入れている。
マネックス証券創業時より7年間アドバイザーをつとめる。みずほ銀行の夫婦向けマネーサイト「おうちのおかね」を監修。
著書は、ベストセラーの『20代のいま、やっておくべきお金のこと』ほか多数。