「システムに欠陥が多すぎて使えない!」
「開発や保守・運用費用が高すぎる!」
「なぜか社員が協力してくれない……」
「経営者がシステムのことを全然わかってない……」

ホームページ、ECサイト、Webマーケティングシステム、AI、ビッグデータ、IOTなど、ITシステムが企業の経営を左右する時代。……にもかかわらず、ほんの数年前まで、日本のITシステム開発は3分の2が失敗しており、今もなお、システム開発は他のプロジェクトと比べると成功率の低いのが現状です。

そこで、かつてない「発注者のための入門書」として、発売前から注目を集めるのが『システムを「外注」するときに読む本』。本連載では、そのエッセンスを大公開。70以上のトラブルプロジェクトを解決に導き、紛争解決率9割を超えた「トラブル解決請負人」が、システム開発プロセスに潜む「地雷」を紹介しながら、成功のポイントを伝えます。

どうすれば、会社が幸せになる「本当に役に立つシステム」が作れるのか?
経営者・CIO・システム担当者・プロジェクトマネージャーの必須知識!

67%の企業が
自社のIT投資に「不満」と回答

あなたの会社のITシステムは、いったい、いくらの「利益」を生んでいますか?

少し古いデータになりますが、あるコンサルティングファームの調査結果によると、回答のあった日本企業のうちの67%が、自社のIT投資成果について「不満」あるいは「やや不満」と答えています。

2015年の日本のIT投資総額は約24兆円と言われていますので、そこから考えると、おそらく数兆円から10数兆円のお金が、経営に十分に寄与しないシステムに使われていると思われます。

これは、もはや、国家的な損失です。

実際、読者のみなさんの中にも、数千万円から数十億かけたシステムが、本当に役に立っているかわからない、ということはないでしょうか。

「このシステム、ただの"金食い虫"じゃないか?」という思いを持っている人も少なくないのではないでしょうか。

莫大なコストをかけても「使えないシステム」ができる理由「こんなシステムじゃ使えない!」ということはありませんか?

どうして、このように満足度が低く、お金だけがかかるIT投資が多いのでしょうか?