新刊効率よく短期集中で覚えられる7日間勉強法は、東大を独学で現役合格し、年間50以上、累計500超の資格を取得してわかった超合理的な方法を網羅しています。「時間をかけずに短期集中で勉強し、しっかり結果を出せる」――それが、「7日間勉強法」。どんな勉強にも応用できる、この短期集中のサイクルを一部抜粋して紹介していきます。

短期で目標を達成するための
正しい勉強法がある

 7日間で合格するためには、一般的な勉強法では通用しません。短期で結果を出せる、もっと効率的な勉強法に変えるべきです。その勉強法が、ここにあります。

 7日間で試験範囲のすべてをやろうとしたら、もちろん時間は足りません。ですが、試験範囲のすべてをこなす必要はまったくないのです。

 ポイントをしぼって「やらないこと」を決め、やる必要があるところだけやればいいのです。これで「やるべきこと」の量はグッとしぼられます。

 問題も、一つひとつ解きながら勉強していては、いくら時間があっても間に合いません。「解く」のではなく、「覚える」のです。高校時代に私が古文の現代語訳を先に見て内容を覚えたように、ゼロから考えるのではなく、「覚えたものをそのまま出す」のです。

 そして、いわゆる「よく出る問題」は後回しにします。一般的な勉強法では、試験によく出るからこそ、そこに時間をかけて優先的にやりますよね。基礎問題が重要なのは正しいのですが、そこを優先的にやるのではなく、むしろ大事だからこそ後回しにし、直前に詰め込むのです。なぜなら、直前に詰め込んだほうが、試験本番まで記憶に残っていやすいからです。

「エビングハウスの忘却曲線」によると、人は一度覚えたことを時間の経過とともに急激に忘れていき、同じことを1時間後に覚えなおすためには最初にかかった時間の56%を要し、1日後だと74%の覚えなおす時間が必要というデータが立証されています。これを逆手に取り、曲線が下がりきる前に試験本番を迎えられるよう、忘れたくないこと、大事なことほど直前に覚えるようにします。

 7日間という超短期の勉強では、時間の間隔を空けて何度も繰り返すことに時間を費やす代わりに、直前に集中してやることで、効率良く記憶にとどめることができるのです。日曜日が試験だとしたら、「重要な箇所は土曜日に勉強する」と思ってください。

 よく「試験前日は力を温存し、頑張りすぎないほうがいい」「一夜漬けや追い込みはよくない」といわれます。しかし、私に言わせれば、それはあまりにももったいないことです。直前に勉強するほうが記憶に残ることは明白ですし、前述した通り、直前は集中力も違います。ここで追い込むからこそ、最小限の労力で結果を出すことができる、といっても過言ではありません。

 このようなやり方で、試験勉強にかける膨大な時間と労力を大幅に減らすことができます。やることが多いと思うと7日間では無理だと思ってしまいますが、実は7日間でできるのです。

 もちろん、難易度の高い試験の場合、7日間では足りないかもしれません。その場合は、「6日間の詰め込み+試験」という一連のサイクルを繰り返してみてください。試験は過去問や模試などを仮想的に見立ててみましょう。

 重要なのは、メリハリのあるサイクルで勉強を回していくことです。

 そもそも、資格試験の勉強とは、合格するための勉強であって、頭をよくするための勉強ではありません。

 頭のいい人が受かるわけでもなく、覚える量が多かった人が受かるわけでもないのです。

 出題内容も、全部理解できなくてもいいのです。理解できなくても合格する方法はあります。

 試験に合格できる人とは、試験に出る箇所をしぼり、戦略的に勉強した人です。そこさえ間違えずにおさえておけば、誰でも結果を出せるのです。