クレディセゾンは2800万人超のカード会員を抱える日本で最大級のクレジットカード会社だ。同社が運営するアフィリエイト・モール「永久不滅.com(ドットコム)」は後発ながらも急速に取扱高を伸ばし、同種のサイトとしては日本でトップクラスの成果を挙げ続けている。メガバンクから同社へ転職後1年でこのサービスを立ち上げ、以来、同社のネットビジネスを率いる覺正純司氏に、永久不滅.com成功の秘密を聞いた。

半年で構想、半年で準備し
立ち上げた永久不滅.com

永久不滅.comを日本一のアフィリエイト・モールに育てたクレディセゾンかくしょう・じゅんじ/株式会社クレディセゾン取締役、営業企画部長(兼)ネット事業部長。1961年生まれ。三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)を経て、2005年クレディセゾン入社。事業開発部長、ネットビジネス部長、ネット事業部長(兼)ネットビジネス部長を経て、2011年から現職。
Photo by Jungae Lim

――永久不滅.comを立ち上げたきっかけは?

 実は、入社前からネットビジネスの構想を持っていたというわけではないんです。クレディセゾンの強みや、当時の市場環境を分析してみて、たどり着いたのがネットビジネスでした。

 当時も多くのカード会社がWeb上で会員サービスを行っていましたが、利用明細やポイントを確認する単なるツールという位置づけでした。しかしこうしたネット会員をよく見ると、カードで積極的に買い物をしているうえ、能動的かつ定期的にWebサイトに来てくれる優良な会員なわけです。このネット会員を核にしない手はありません。

 前職では投資銀行業務に携り、多くのネットベンチャーを見てきましたが、成功しているネットビジネスを見ると、良いビジネスモデルと優良な会員の両輪が必要なことがわかります。クレディセゾンには優良な会員がいる。あとはビジネスモデルが必要でした。

 知り合いのネットベンチャーの方々とお話をするなかで、アフィリエイトがカギになると指摘されました。それをヒントに生まれたのが、永久不滅.comです。ネット会員が永久不滅.comを経由して提携店舗で買い物やサービス利用を行うと、通常の2倍から20倍の永久不滅ポイントが得られる仕組みです。