未婚・晩婚化が止まらない。2010年度の国勢調査(速報値)によると、30~34歳の未婚男性は46.5 %に及び、1990年の32.8%と比べると、15%近く上昇している。さらに、女性の数値を見てみると、1990年が13.9%だったのに対して、2010年は33.3%。約20%という驚異的な伸びを記録しており、事態はより深刻となっている。

 様々な社会環境の変化から、結婚が難しくなっている現状は、これまでこの連載で度々指摘してきた通り。しかし、未婚・晩婚化が進んだからといって、若い男女が結婚に魅力を感じなくなったのかというと、実際はそうではない。昨今の婚活ブームを見てもわかる通り、結婚したい男女は世に溢れている。

 旺盛な結婚意欲だけ見ると、価値観が多様化している現在においても「結婚=幸福」という方程式を思い描く人がまだまだ多いように思えるが、実際はどうなのだろうか。

 ということで、今回は世の女性たちに聞き取り調査を実施し、「結婚したい本当の理由」について探ってみた。結婚に悩んでいる男性諸君は、ぜひ参考にして欲しい。

意外にも、目指すは「普通の家庭」?
おカネより家族を重視する女性の本音

 まずは、アパレル販売員として働く20代女性の声から。

「結婚したい理由は、やっぱり安定したいからです。特に最近、仕事が忙し過ぎることもあり、早く結婚して退職したいといつも思っています。周りにもそう考えている友人が多いです。幸せな家庭を築いて、精神的に穏やかな生活を送りたいです」

 29歳の女性からは、こんな意見も。

「20代で結婚するというのが目標だったのですが、現状では難しそうですね。でも、とにかく今は結婚したい。純粋に『家庭』というものに憧れがあるからです。仕事は楽しいですが、私はやっぱり自分が育ったような“普通の家庭”を築きたいです」