異動後に「前の職場では…」と言ってはいけない理由せっかく歓送迎会で打ち解けたのなら、分からないことがないか、具体的に質問をするのが効果的です

配属、異動で新環境
不安を拭うのは「挨拶」

 みなさんこんにちは、澤です。

 9月も半ばを過ぎて、秋の色がだんだん濃くなってきました。新卒社員が本配属になったり、人事異動で新しいメンバーがチームにやってきたりする人も多いのではないでしょうか。今回は、「コミュニケーション」をテーマにして、迎える側と迎えられる側の両方の視点で考えてみたいと思います。

 まず、新入社員や転属組を迎え入れる側は、コミュニケーションの際にどういう振る舞いをするとよいのでしょうか。誰しも働き始めた時には新人だったわけですが、日々過ごしていくうちに当時の記憶はきれいさっぱり消えてしまっている人も多いでしょう。

 そうなると、ついつい相手の気持ちを汲み取りきれず、気づいたら避けられるような関係になってしまった…なんてことが身の回りにありませんか?そうならないためのコツをいくつか紹介していきたいと思います。

 迎えられる側の人が最も辛いことは何でしょうか。それは「気にかけてもらえない」ということです。新卒であれば、まだ何も実績も経験もない状況で、不安でいっぱいです。他の部署から来たり、転職してきた人たちも、組織に馴染むまでの間は、遠慮がちになってしまうものです。

 そこで有効なのは、なんといっても「挨拶」です。アウェーの場所で声を出すのはとても勇気がいることですが、「おはようございます」「こんにちは」「お疲れ様です」といった挨拶に答えるのは、新人にとってハードルが低くかつ声も出すことができるので、非常に効果があります。

 弊社もそうですが、挨拶がまともにできない人は数多くいます。「なんとなく照れくさい」とか「しなくても大きな損はない」と考えている人が多いような気がしています。

 しかし、私はそうは思いません。挨拶という子どもの頃から習慣付けされていたはずのことをやらなくなるのは、コミュニケーション能力の退化だと思っています。厳しい言い方をすれば、自分のコミュニケーション能力の退化を許容する人に、いい仕事はできないのではないかと思っています。

 私はマネージャーなので、人事評価の会議に出席することがあります。人物評価の一つの指標として「挨拶がちゃんとできるかどうか」も含めて話をします。社内でまともに挨拶ができない人が、顧客やパートナーと会話する能力が高いとは思えないからです(当然例外はいるでしょうけれど)。

 挨拶をすることによって、新人の気持ちを楽にして喜ばれるだけではなく、グローバル仕事人としての皆さんの価値も上がっていくのです。これは挨拶をしない手はないですよね。