「オーナー企業」こそIoTで新規事業に成功しやすい理由

ビジネスに新たな商機をもたらすと期待されるIoT。しかし、導入や運用に悩む企業もあるという。理想的なIoT化を進めている企業は、どこが違うのか。顧客満足の向上を重視するパーク24とヤンマーの事例から、企業がIoTと向き合うためのヒントをお伝えする。(ダイヤモンド・オンライン編集部 松野友美)

理想的なIoT化は
どこまで進んでいるか?

 電子機器やインフラに取り付けられたセンサーが、人手を介さずにあらゆるデータを収集する。人はインターネットを介してそれをモニタリングし、離れた場所にあるモノの状態を把握、コントロールすることができる――。これがIoT(モノのインターネット)の仕組みだ。

 IoTで得たデータを活用すれば、企業は顧客のニーズを正確に読み解き、サービスを向上させることでファンを増やし、自社の収益向上につなげることが可能になる。新たな商機を期待して、IoT化への取り組みを開始、検討する企業は着実に増えている。

 とはいえ、日本におけるIoT化の成果はまだ道半ばだ。IoTでたくさん情報を集めてもどう活用していいかわからないと、導入に躊躇する企業は少なくないという。また、実際にIoTを運用している企業にも、うまく事業に結び付けられないケースがある。原因は、「インターネットとモノを繋いで色々なデータを集めれば、きっと何かの役に立つだろう」という甘い見通しにある。IoTの仕組みづくりを優先し、「何のためにIoT化するのか」「集めたデータを何に役立てたいのか」という本来の目的が整理できていないのだ。それだと、コストばかりがかかって効果が薄い“名ばかりIoT”になってしまう。

 そんななかでも、IoTの仕組みをうまく活用して、自社のビジネスに役立てている企業はある。取材の過程で気がついたのは、彼らの目的は大きく言って2つあるということだ。1つは顧客満足の向上、そしてもう1つは自社の効率化である。

 理想的なIoT化を進めている企業は、他社とどう違うのだろうか。今回は、「顧客満足の向上」を重視している2社の事例を紹介したい。