英語で仕事をするには「進め方のコツ」がある。これまでにご紹介した「聞く」「話す」「書く」という基本的な技術に加え、このコツを身につけると、英語で仕事をする力は確実にアップする。また、言い方や振る舞いによって、相手はいい印象を持ってくれる。それは、簡単な言葉の使い方や心がけでできるもの。今回は「仕事を進めるポイント」「好印象を与えるポイント」をまとめて解説。

仕事を効率的に進める方法
「Next Steps」を決める

 長く英語で仕事をしてきたあとに、日本語で仕事をすることが多くなった今、不思議に思うことがあります。「Next Steps」という表現に代わる日本語がないことです。

「次にやるべきこと」が一番近い日本語でしょうが、やはりしっくりきません。「Next Steps」が「誰が、いつまでに、何をするのか」という確認したい3要素を一言で包括的に表すのに対して、日本語ではどうしても断片的なニュアンスになってしまいます。

 日本の会議では、誰が何をするか、暗黙の了解で決まってしまうことも多く、わざわざ確認する必要がない場合が多いからかもしれません。しかし、英語環境ではそうはいかないので「誰が、いつまでに、何をするか」を公の場で確認する必要があります。

 もちろん、「このあと、誰がいつまでに、何をするか確認しよう」と言ってもいいのですが、もっと簡単な方法があります。一言、「Next Stepsを確認しよう」とだけ言えば、確認すべきことのすべてを瞬時に共有することができます。

 会議では、合意した内容に基づいて必ず「Next Steps」を決めますし、上司への報告でも必ず最後に「Next Steps」を伝えて承認を得ます。誰かに何かを依頼したようなときも必ず「Next Steps」を確認します。

 簡単な言葉ですが、これが仕事の効率を上げるという点で非常に効果的です。