11月後半から1月までは、会食の機会が増える時期。アルコール類はもとより、食事もこってり系が増え、ますます胃腸や肝臓に負担がかかってきます。特に、肝臓は“物言わぬ臓器”ともいわれ、症状が出たときには、すでに症状が進行しているので気をつけたいものです。

 肝臓の主な働きは、飲食や呼吸で取り入れたものを必要なものと不要なものに分け、必要なものは効果的に使い、不要なものは解毒機能の働きで無毒化して排泄すること。ところが薬やタバコ、カフェイン、アルコールなどの摂取や貧相な食事を長く続けていると、肝臓の解毒システムが正常に働かなくなってしまいます。アルコールが弱くなったと感じたら、解毒能力が落ちているかもしれません。できるだけ肝臓に負担がかからない飲食を心がけましょう。

 では、肝臓をいたわる食生活とは?

 まずタバコやアルコールをやめ、できるだけ外食は避けましょう。そして、肝機能を高めるアミノ酸を含む低脂肪の優良タンパク質と、ビタミンやミネラルが豊富な野菜たっぷりの食事をとるようにします。これからの季節ならタラ、サケ、ブリなどの魚類とブロッコリー、コマツナ、ホウレンソウ、ニンジン、キャベツなどの野菜類がおすすめ。

 そして、アルコールを飲む前に、ニンジンジュースと牛乳をミックスしたものやキャベツとブロッコリーのジュースを飲んで肝臓を守り、飲酒中には魚介類や赤、緑、黄色、オレンジ色の野菜など肝機能を高めるものをできるだけ食べましょう。

 なかなか実行できない方には、飲む前に青汁と牛乳を混ぜ合わせたドリンクがおすすめ。1杯飲むだけでも、肝臓の負担を和らげてくれます。

毎日1杯の青汁ミルクを飲んで<br />“物言わぬ臓器”を守ろう野菜の栄養価が凝縮された青汁と牛乳のブレンドミルク
撮影/中川真理子

● アルコールを飲む前に 青汁ミルク
 
材料(2人分):
市販の青汁(粉末スティック)1袋、低脂肪牛乳200cc
 
作り方:
コップに青汁を入れ、少量の牛乳で溶かしたら、残りの牛乳を加えて混ぜ合わせる。
 
※青汁がない場合は、ニンジンジュースを使って。
 
※牛乳の優良タンパク質と脂肪分が胃の粘膜を守り、青汁の原料であるアブラナ科の野菜に多く含まれる含硫アミノ酸のシステインが肝臓を守ります。