先週の総括

 先週の日経平均株価は、週初から年初来安値を更新する波乱の展開となった。前週発表の米国雇用統計で米国景気後退が確認されたとして日本株も売り先行で始まった。週央に米国・欧州など中央銀行が金融市場で資金供給を拡大するという声明を発表、同時に米連邦準備理事会が最大20兆円の資金供給を実施した。これを好感し一時的に反発したものの買いが続かない。為替が12年ぶりに99円台を付けるなど円高を嫌気し、結局前週比4.2%安い1万2241円で引けた。

 規模別には特徴が無く、大型・中型・小型株指数ともに4%前後の下落となった。マザース指数が8.3%と大幅に下がっている。業種別には、原油高を好感し鉱業が物色された。一方で鉄鋼・非鉄など景気敏感と呼ばれる業種の下落が大きい。

今週の予報

ビール業界:
値上げ効果が数量減を相殺し
「曇」→「曇」

曇 曇

 今週の日経平均株価は引き続き下値模索の展開を予想する。数度にわたる金融緩和・流動性供給の効果が薄れつつある。市場が期待しているのは、自己資本不足の金融機関に対する公的資金注入であろう。日経平均株価の予想PERは14倍を割り込んだ。来期企業業績の20%程度の減益を織り込んだ形であり、さすがに割安感も出始めた。買い手不在であるため現状は浮上の兆しも見えないが、前述の公的資金注入など抜本的対策が出れば急騰することも十分予想される。

 食品業界は未曾有の値上げラッシュだが、その中でも業界の寡占度が高く値上げ効果により原材料高を相殺できるビール業界に注目している。株価も8・9月を底に上昇基調にある点も見逃せない。代表銘柄である(2503)キリンホールディングスは、昨年9月18日安値1409円を底に、今年3月には1800円台まで30%程度上昇した。日経平均株価が年初来安値で低迷しているなか、稀有な業種であると言えよう。