「箱根駅伝」が全国大会化しても関東一極集中はしばらく続く箱根駅伝で3連覇を達成した青山学院大学の選手たちは原晋監督を高々と胴上げした
Photo:日刊スポーツ/アフロ

 今、最も視聴率を稼ぐスポーツ中継番組は何か、ご存じだろうか。

 その答えは箱根駅伝である。

 昨年(2016年)のスポーツ番組の平均視聴率ランキング(ビデオリサーチ・関東地区)は、1位が箱根駅伝往路の28.0%、2位が復路の27.8%だった。

 昨年は、リオ五輪で連日のように日本選手がメダルを獲得して盛り上がった。サッカーでは、日本代表がW杯アジア予選の厳しい試合を戦っていたし、年末にはクラブW杯決勝でレアル・マドリードと鹿島アントラーズとの対戦が実現した。

 大相撲は稀勢の里の綱とりで、プロ野球も日本シリーズで大谷翔平がいる日本ハムと、25年ぶりにリーグ優勝した広島が対戦するなど注目度は高かった。錦織圭や松山英樹が世界のトップに挑戦する姿も、ファンの心を躍らせた。

100回大会の24年を機に
地方大会から全国大会へ

 だが、こうしたスポーツの中継も、視聴率では箱根駅伝に及ばなかった。多くの人が自宅でくつろぐ正月の2日と3日に行われる大会という効果もあるだろうが、レース中に起こる数々のドラマは大きな魅力。スポーツ分野で最も注目度が高いコンテンツは箱根駅伝なのだ。

 そんな箱根駅伝が、大きな改革を検討していることが明らかになった。「全国大会」化である。