第4回は英語でコミュニケーションをとるときに必要なものについて、外資系トップの言葉をご紹介する。今回は、英語のコミュニケーションに必要なのは、スキルではなく意志であると語るシーメンスの織畠潤一氏にご登場いただく。

 英語がうまくなる以前に必要なことがある、とやはり強調していたのが、シーメンスの織畠潤一氏だ。創立165年。ドイツを本拠に世界に展開、連結売上高で8兆円を超えるスケールを持つシーメンスの日本法人で2500人の組織を率いる。

英語はスキルよりウィル
まずはブロークンイングリッシュでOK!

「流ちょうに、ネイティブみたいにうまくしゃべろうなんて、しなくていいんです。まずはブロークンでもコミュニケーションが取れるようなレベルまで行けばいい。逆に、どんなに英語がうまくしゃべれたところで、ウィルもない、中身もない、では意味がない。伝える意欲と、伝えるコンテンツ。ブロークンであろうが、なんであろうが、それこそが、必要なんです」

第4回 <br />絶対に必要なのは英語力ではない<br />何を話すか。コンテンツがすべての鍵を握るシーメンス・ジャパン株式会社 代表取締役社長兼CEO 織畠潤一氏

 マサチューセッツ工科大学に学び、リクルートに入社。MBA取得を経て、マッキンゼー、GE(ゼネラル・エレクトリック)という3つの“人材輩出企業”でキャリアを積んだ。実は中学からイラン、さらにはアメリカで過ごし、米国ジョージア州の公立高校を首席で卒業している。もちろん英語はバリバリどころか、ネイティブなのが織畠氏なのだが、こんなふうに語るのである。

「まずはブロークンイングリッシュでいいんですよ。だいたい英語をしゃべる人の9割が、アクセントが微妙に違ったりするんですから。つまり、ブロークンで許されるということなんです。その意味で、コミュニケーションはスキルよりウィルなんです」