三菱UFJが巨額買収でインドネシア進出、3メガ銀の競争はアジアへインドネシア大手銀行の買収計画を示した三菱東京UFJ銀行。同行は、今回の買収をアジアのネットワーク構築の集大成と位置付けている Photo by Takahisa Suzuki

 総額7000億円——。12月26日、3メガバンクの一角である三菱東京UFJ銀行が、邦銀最大規模となる海外銀行の買収計画を打ち出した。

 買収先はインドネシアのダナモン銀行。銀行業界において時価総額で同国第5位を誇る商業銀行で、大企業や中小企業の融資に加え、自動車ローンも得意とする。

 三菱東京UFJは、今回の買収によって出資分の利益を連結決算に取り込みながら、地場企業との関係強化も戦略の柱に据える。

 すでに買収計画は動き始めている。第一段階として、ダナモン銀行の現親会社であるシンガポールの政府系投資ファンド、テマセク・ホールディングスから、2017年内に19.9%の株式を取得。その後、段階的に出資比率を高め、第二段階として来年9月までに40%に引き上げる計画だ。