応用言語学や脳科学、教育心理学などのアカデミックな研究では「外国語学習の機会が、子どもの知力やIQを高める」といった知見が蓄積されつつある。本連載では、発売直後から立て続けに増刷が決まった元イェール大学助教授・斉藤淳氏の最新刊『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』から一部抜粋して、「世界のどこでも生きていける頭のよさ」を育てるための英習メソッドを紹介する。

聴いてないようで、よーく聴いている

3~4歳は身体能力が大きく発達する時期です。走り方が安定してきたり、自転車に乗れたりする子が増えてきます。ボール遊びや体操などが得意になる子もいます。
こうした身体能力の高まりは「耳」についても言え、いろいろな音を聞き分ける力がついてきます。そのため、音楽教室によっては「4歳がはじめどき」などと言っているところもあるそうです。

音への敏感さが出てくると、親のちょっとしたひと言も細かく拾うようになります。何気なく言ったことに対して、「なんで?」「どうして?」としつこく聞かれてうんざりした経験がある人も少なくないはずです。そのほか、一人でずっと歌ったり話したりしているような子も、音への感受性が高まってきた証拠でしょう。

英語学習においても、こうした発達段階に合った方法、具体的にはフォニックスをはじめていくべきです。フォニックスとは26のアルファベットが持つ「代表的な音」を覚えていく練習です。