テスラの苦しい台所事情、期待と現実の大きなギャップPhoto:Tesla/UPI/AFLO

EVベンチャーからEV大手になった
「テスラ」の行方が注目されている

 2018年の年明けから米国・ラスベガスでの家電見本市「CES」やデトロイトの「北米自動車ショー」、国内の「東京オートサロン」に「オートモーティブワールド」と、モビリティのイベントが内外で相次いだ。

 注目されるのは、本来なら「家電」がメインであるはずの米CESで、いまや自動車の先端技術が主役になりつつあり、「CASE」(ケース)と呼ばれる次世代技術が業界の変革期を示すキーワードとして定着してきたことだ。

「CASE」とは何か。「コネクテッド(つながる)」「オートノマス(自動運転)」「シェアリング(共同所有)」「エレクトリシティー(電動化)」の頭文字を示したものだが、この4つの先進技術を連動させるのが“電動化”である。

 もっとも、世の中では電動化と言うと、一気にEV(電気自動車)転換に結びつけて考えがちだ。実際は、まず電子制御などの電動化から進むことになるだろうが、即、内燃機関(エンジン)からEVへの主流転換はマスコミの煽り過ぎであろう。

 その意味で、「シリコンバレー発のEVベンチャー」と言われてから、いまやEVメーカー大手にのし上がった「テスラ」の行方が注目される。

量産車「モデル3」の生産が
さらに遅れる

 この年明けの3日にテスラは、量産車セダン「モデル3」の生産の遅れについて発表した。週5000台ベースで生産するとしていた目標の達成時期を、2018年4~6月期まで延期すると表明したのだ。