これを知れば、誰でもすぐに点数が上がる!読むだけで合格が近づく!偏差値35から東大に合格した「ずるい試験対策」をまとめた『東大生が教えるずるいテスト術』。この連載ではそのエッセンスを紹介していきます。

問題を解く前に「あること」をすることで、得点がガンガン稼げる!?

いよいよ受験シーズンが本番に差し掛かり、第一志望の入試がすぐ近くまで迫っている受験生の方も多いと思います。そんな中で、どんどん気持ちが焦ってきているのではないでしょうか。
「教科書を読み直した方がいいかも……」「あの単元を復習した方が……」
そんな風に色々なものに手を出したくなる方も多いでしょうが、しかしその前に確認しておくべきことがあります。

それは、「問題の解き方」です。
今から教科書を読み直しても、使えない知識の方が多いです。しかし、問題の解き方を復習すれば、点数はしっかり上がるのです。
今日はみなさんに、どんな試験でも活用できる「問題の解き方テクニック」を紹介したいと思います。

東大生がみんなやっている、問題の解き方のコツ

みなさんは今、どうやって問題を解いていますか?
問題をパッと見て、「こうやって解けばいいのかな?」と思い付いたものをひたすら解答欄に書く、という解き方をしているのではないでしょうか。
自分もそうでした。現役・一浪のときにはこんな風に行き当たりばったりで問題を解くことの方が多かったです。皆さんの中にもこのように問題を解いている人も多いと思いますが、実はそれでは点数が伸び悩んでしまうことが多いんです。

では一体、どう解けば点数が伸びるのか?東大生は問題を解く時に何をしているのか?
思い付いたことを解答欄に書いていくのではなく、先に「その問題をどう解くのかの方針」を立ててから解いていくのです。

例えば、こんな問題。
もし他人の心が読めたらどうなるか、考えられる結果について50~60語の英語で記せ。複数の文を用いてかまわない。
(東京大学 2012年 英語 第2問)

みなさんだったらこの問題、どう回答しますか?
この問題、どのように回答することもできると思います。

「この世のみんなが各々の心の中を読めるようになるんだから…」と真面目に考えて「嘘を吐くことができなくなって、この世から詐欺師がいなくなる」とか「試験会場などで他の人の心が読めるためにカンニングが横行する」とか「社会からポーカーや麻雀などの相手の手の内を読むゲームが流行らなくなる」と、考え付く人も多いと思います。自分もはじめてこの問題を見た時、そう思いました。

でも、今あげた3つの例、なかなか英語で書くのはハードルが高いです。「詐欺師って英語でなんだっけ?」「麻雀って英単語でなんて言うんだ…?」と、いろいろ考えなければならないです。
「思い付いた回答をそのまま書こう」とすると、このようにちょっと難しかったりする場合が多いんです。

では、この問題の「正しい解き方」はなんなのか?

「きちんと問題をよく読んで、どういう回答を作ればいいか」をしっかり考えればいいのです。
具体的に言うとこの問題、「もし他人の心が読めたら」とは書いてありますが、それは別に「社会の人みんなが読めるようになったら」なのか、「自分一人が読めるようになったら」なのかは書いていません。書いていないと言うことは、どちらで解釈してもいいんです。
と言うことは、「自分が他人の心を読めるようになったら、たくさん友達ができると思う」と回答しても全く構わないんです。こっちの方が英語にしやすそうですよね?
こんな風に、思い付きで行き当たりばったりで問題に回答するよりも、きちんと「どういう回答が作れるか」「どんな回答を作れば点が来るのか」を深く考えてから解いた方が得点が稼げるのです。

これは数学や物理でも同じです。
例えば、図形の問題は受験数学において頻出ですが、図形の問題の解き方はたくさんあります。三角関数で解いてもいいですし、幾何的に解くこともできますし、座標を設定することで解ける問題もあります。いろいろなやり方があるんです。
でも、「じゃあ今回の問題は三角関数で解いてみよう!」とか「なんか座標なら解けそうな気がするからそれでやってみよう!」といきなり方法を決めて解き始めると痛い目を見ることが多いです。もしかしかたらその問題は、三角関数では絶対に解けない問題かもしれません。座標で解こうとすると引っかかってしまうひっかけ問題かもしれません。レベルが上がれば上がるほど、「三角関数で解けそうだけど、実は幾何的に解くやり方が1番早い!」とか「座標を設定しないと解けない!」といった問題も増えてきます。ちゃんと、どの方法を使うべきなのかを、解く前に考えておかないといけないのです。

どんな科目でも、「この問題はどうやったら解けるのかな?」「どのやり方が有効なんだろう?」という「解き方の方針」を考えてから解く、ということをするべきなのです。

もちろん、思い付いた回答を書けば、時間もかかりませんしそれで正解になることもあるでしょう。
しかし、その思い付いた回答が間違っていればそれで終わりになってしまいます。問題をきちんと読んで、「どういう回答をすれば正解になるのか」をしっかり考えた上で解く方が格段に正解率が高いのです。

「急がば回れ」、と言います。ちゃんとその問題で点数を稼ぎたいと考えるのならば、こうやってしっかり「解き方の方針」を考えてから解くようにしましょう。

これを徹底して問題を解けば、それだけで点数が上がります。
そんな風に、ジタバタしないで、本番直前でも、知ってるだけで点数が稼げるテクニックというものは確かに存在しています。

それをまとめた本が、『読むだけで点数が上がる!東大生が教えるずるいテスト術』です。
みなさんも、教科書の復習をしたり新しい参考書を解く前に、この本をぜひ読んでみてください!