「自分の将来性を可視化できたら」――テストの結果を気にする子供ではないが、大人だって自分を表す“数値”や“グレード”には敏感だ。「年収」「職位」「資産」など指標はたくさんあるが、総合的に判断して可視化するサービスがあれば、自身の現状や将来を把握するのに役立つかもしれない。なんと、そんなニーズに対応する「AIスコア診断」が登場し、いままでにないFinTechサービスを始めているという。

AIを駆使した診断で
自身の可能性が数値でわかる

 子供のころにハマったマンガやアニメで、主人公や敵といったキャラクターの戦闘力を数値で表すさまを見て、心躍った記憶はないだろうか。そんな、自分のポテンシャルを可視化できるサービス「AIスコア診断」が、いま話題だ。

 提供するのは、みずほ銀行とソフトバンクが共同で設立した、FinTech(フィンテック)ベンチャーの「J.Score(ジェイスコア)」だ。

 「FinTech」とはご存知の通り、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語のこと。近年はAI(人工知能)を活用したビジネスを立ち上げる関連ベンチャーが目立つ。いくつかの質問に答えると、ユーザーの属性にマッチした投資ポートフォリオを提案する「ロボアドバイザー」などのサービスが有名で、ブロックチェーン技術を使った仮想通貨もFinTechに含まれる。

 「J.Score」が提供するのは、話題のFinTechで手軽に自分の可能性を数値化する「AIスコア」サービスだ。最大の特徴はネーミングからもわかるように、分析においてAIを活用しているという点。自身の年収やワークスタイル、ライフスタイルなど幅広い個人データを入力すると、AIが「将来の可能性」を分析し、1000点を上限にしたスコアを算出してくれる。

 なるほど、要は質問にどんどん答えれば自分自身を採点してくれるというわけだ。自己分析の手法の違いはあれど、AIの活用はトレンドだし、何よりも数値で可視化するというのは斬新で面白い。

わずか2分でAIがスコアを算出
あなたの可能性を“数値”でチェック!

 さっそくだが、サービスを試してみよう。「AIスコア診断」はスマホから無料で始められ、算定だけなら個人を特定する情報の入力は必要なく、ニックネームで構わない。個人情報機関に記録が残ることもない。軽いゲーム感覚で試せばいい。

>> 今すぐ「AIスコア診断」をやってみる

 ここでは、ダイヤモンドオンライン世代のビジネスパーソンを想定して話を進めよう。例えば、40代後半の男性、既婚で上場企業勤務の会社員が「AIスコア診断」を始めるとしたら……。

 まずは「J.Score」のサイトでアカウントを登録すると、自身の情報を入力していく。ただし、氏名や住所など細かい個人情報は問われない。ニックネーム、生年月、性別、最終学歴、業種職種、勤務先の規模、現職の入社時期、年収、未婚・既婚、子供の有無、家族の同居人数、住居の郵便番号、住居タイプ、借り入れの有無……チャット形式なので会話をするかのようにサクサクと進み、およそ2分もあれば入力は終了、現時点でのAIスコアが表示されるといった流れだ。

 算出されたAIスコアは「861」。1000点が上限だから、まずまずの結果ではないだろうか。人は自己評価をする際、自信過剰で過大評価、あるいはネガティブ思考で過小評価してしまいがちで、「客観的」に自分を捉えられない。それを膨大なデータをもとにAIが判断してくれるのだから、信憑性も高まるとういうものだ。

 なお、J.Scoreでは現在、算出されたAIスコアをもとに貸し付け利率と契約極度額の範囲が決まる個人向け融資サービス「AIスコア・レンディング」を提供している。従来の金融機関だと「現在の収入や勤務先」をもとに借入可能金額や金利は決まるが、それとは一線を画した日本初の個人向け消費性融資サービスだ。ちなみにこのケースだと、貸付利率は年5.0%、契約極度額は230万円という結果だった。