「美魔女」はどんな美女?
誰が言い始めたの?

 停滞する日本経済で伸び悩みむマーケットが多いなか、今後成長が期待されている分野一つがアンチエイジングマーケットです。

 女性は86.39歳、男性は79.64歳という世界屈指の平均寿命(厚生労働省・平成22年簡易生命表)を誇る日本人ですから、いつまでも健康で、若さと美しさを保ち続けたいという願望が根強いのも当然です。

 富士経済が2011年10月に行った調査によると、2010年のアンチエイジング化粧品市場は、対前年比6%増の630億円で、2011年はホワイトニング化粧品市場の25%程度をアンチエイジング訴求のカウンセリングブランドが占める、としています。

 そんな時代に「美魔女」という年齢を超越した美しさを持つミドルエイジ女性たちの登場が、同年代の女性たちの生き方を大きく変えました。

 光文社の女性向けファッション誌『美ST(ビスト)』の山本由樹編集長の発案によって2010年11月に開催された「第1回国民的美魔女コンテスト」では、全国から35歳以上の女性が2500人以上も応募したことでテレビを始めとするさまざまなメディアが取り上げ、「美魔女」という言葉の認知度が一気に上昇しました。

 若い頃の美しさを変わらずに維持し続けている女性はもちろん、いろいろな美に関する危機を乗り越えて自分史上もっとも輝いている女性、年齢に関係なくいつまでも美を追求し続ける好奇心と向上心を持つ女性、美しさが自己満足にならない社交性を持つ女性、経験を積み重ねて磨かれた内面と外見の美しさのバランスがとれた女の絶頂期ともいうべき40代を送る女性……。

 山本編集長はこんな“エイジレスビューティー”な女性たちを「美魔女」と名付けました。2011年11月に行われた「第2回国民的美魔女コンテスト」はさらに大きな話題となり、このコンテストの模様をライブで中継したUSTREAMのストリーミング動画は6日間で100万視聴を超えたといいます。