スカイツリー開業2週間で伝わってきた情報を整理すると、心が激しく揺れ動いた。そしてやっぱりだと思わずため息が出た。

東京タワーにまで
プラスの波及効果

 スカイツリーは非常にいい勢いでスタートを切り、わずか5日間で来場者が100万人を突破したそうだ。しかし、日本経済新聞のニュースでは、スカイツリーをめぐっての商戦は悲喜こもごもと報じている。

 まず、朗報から行こう。押上駅と東武線とうきょうスカイツリー駅を合わせた乗降客数は、開業前に比べ約1.7倍に増えたそうだ。

スカイツリー効果が逃げてしまいそう<br />墨田区民として感じる開業の「明」と「暗」浅草から見たスカイツリー。こちらは人が一杯。

「西隣の浅草地区はツリーの恩恵を直に受ける。ツリーから歩いて20分弱の距離にある松屋浅草店(東京・台東)では、来店客数が前年同期比10%増。ツリーにちなんだ菓子のほか、雷おこしなど浅草の名物も人気という」(日本経済新聞、6月5日夜電子版)。

 スカイツリーの足元である墨田区内にも、その開業の恩恵を受けたところがある。全客室の約6割からツリーが見える第一ホテル両国(同・墨田)の稼働率はほぼ100%で、担当者は「夏休みシーズンに向け当面は予約でいっぱいになる」とほくほく顔だ、という。