日本を代表する企業が軒を連ねる東京都千代田区。地下鉄大手町駅の改札を出るとすぐ、くまざわ書店大手町店が目に飛び込んできます。大型書店が隣接する競争激しい環境のなか、限られた面積を武器に独自のカラーを打ち出すことで、多くのビジネスマンから支持されている書店です。
後編は、商品部との綿密な情報共有が生み出す効果、日本有数のビジネス街で生き残るために意識していること、そして仕事にかける山本さんの熱い思いを語っていただきます。

くまざわ書店のブランドを高めたい

——少し先のことについてお話を聞かせてください。くまざわ書店に「もっとこうなってほしい!」という要望はありますか?

くまざわ書店大手町店 山本善之さん(後編)<br />「もっと新しいこともできると信じています」<br />自分の余白を信じて理想の店づくりに邁進するくまざわ書店大手町店で店長を務める山本善之さん
激戦区で生き残るために様々な工夫を実施している

山本 くまざわ書店といえば八王子だと思いますが、都市によっては「くまざわ書店って知ってる?」と聞いてもまだ知らない人もいるのかなと思います。でも実は、その人が普段から熱心に通ってくれているお店こそ、くまざわ書店だったということがある。

 裏を返せば、まだまだ伸びシロがあるということでもあります。地域に馴染んで溶け込むという方向と、ブランド力を高めて積極的に発信していくという方向、どちらも重要だと思います。あくまで個人的な認識ですよ(笑)。