今の高校生にとって、パソコンはもちろん、携帯電話やスマートフォンのなかった時代を想像するのは、なかなか難しいことだろう。現在、高校生の約7割が携帯電話を所有。スマートフォン所有者も4割弱に上るという。ポケベルで連絡を取っていた世代や、それ以前の世代にとっては、現代の高校生がどのように電子通信機器を利用してコミュニケーションを取っているのか、気になる部分もあるだろう。

 実際に高校生がどのようにデジタル機器を利用しているのかがわかるのが、リクルート進学総研の「高校生のWEB利用実態(『高校生価値意識調査』内)」調査だ。調査期間は2012年4月13日~4月20日。調査方法はインターネット。調査対象は、株式会社マクロミルのモニター会員のうち、2012年4月現在で高校2年生、3年生の男女1239人。

起きてから寝るまで
携帯・スマホは手放さない

 調査方法がインターネットのため、実際のデジタル機器所有率よりは高く数字が出ている可能性があるものの、自分専用のものとして所有している電子機器の1位は「携帯電話」で67.2%、2位が「スマートフォン」で36.5%だった。家族などと共有している場合を含めると、どちらも数%ずつ上がる。昨年の調査と比較して所有率が増加したのは、やはり「スマートフォン」で、24.3%増に。所有増加率2位の「ノート型パソコン」(6.4%増)を大幅に上回った。

 パソコンと携帯電話・スマートフォンの利用状況では圧倒的に携帯電話・スマートフォンを利用する機会の方が多い様子。パソコンを利用する機会の大半が「帰宅直後」(41.8%)、「落ち着いてから布団ベッドに入るまで」(69.9%)に偏るのに対し、携帯電話・スマートフォンは「帰宅時」(60.3%)、「落ち着いてから布団ベッドに入るまで」(57.5%)、「布団ベッドに入ってから寝るまで」(56.7%)、「学校の休み時間」(55.3%)、「通学時」(49.9%)、「起床後すぐに」(43.4%)など、「学校の授業」(13.2%)や「塾などの習い事の時」(7.4%)を除いた日常のあらゆるシーンで接していることがわかる。

 現代の高校生は、まさに起きてから寝るまで、移動中でも自宅でもネット環境に触れているようだ。