7月21日、一晩中眠れなかった北京人が少なくなかった。60年ぶり(1951年以来)といわれる豪雨が北京を襲い、水不足に陥りやすい北京の街を、瞬く間に洋々たる海原に変えてしまったのである。

救難活動の情報伝達に
重要な役割を果たしたSNS

 この緊急時に、中国版SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)である「微博(ウェーポ)」という現代文明の利器は、今回の自然災害に対する最も有効な実況ツールとなった。微博は刻一刻変化する災害状況を迅速に全北京・全中国・全世界に伝え、多くの人々にタイムリーな情報を知らせたばかりでなく、実際の救難活動において重要な情報伝達や民間スタッフ調整のコントロールセンターとしての役割をも担った。

 微博を通じ、民間の人々が救難活動において、重要な役割を果たしたことを感じることができた。

 たとえば、ハンドルネーム「孫融-蘿蔔」というネットユーザーは微博で積極的に災害救援情報を発信し、10分ごとに情報を更新した。彼は「十渡と野山坡では通信が阻まれ、助けを求める情報が大量にあり、最新の情報が必要」と呼びかけ、どんな情報でもいいから連絡してほしいと、携帯電話番号を公開した。

 彼は上海のある情報技術系企業の創始者だということだけしかわからず、年齢も不明だが、まるまる12時間情報を発信しつづけ、大水が引きはじめ、交通を分断されていた房山一帯に消防隊員が入った情報を確認してから、ようやく、「感謝すべき人があまりに多いので、眠りから覚めたらまた書き込みします。皆さん、転送ありがとうございました。みなさんのアクセスやクリックがすべて愛でした。すべての方々に心から感謝して、本日はこれで失礼します」と書き、微博を閉じた。