2012年度の第1四半期決算で、前年同期比50%増となる347億円の純利益を出したオリックス。トップに今後の戦略を聞いた。

オリックス社長 井上 亮<br />新規事業の柱はメガソーラー<br />3年で1000億円投じるPhoto by Kazutoshi Sumitomo

──第1四半期の決算では、よいスタートが切れたが、今後の戦略はどうするのか。

 よい数字が出たが、現在は既存ビジネスで収益を上げている状態だ。これでは先がない。新規事業を大きな収益の柱に据えなければならないと考えている。

──最も期待できる新規事業は。

 コアとなるのは、太陽光発電事業だ。現在の国の制度である1キロワット時当たり42円で電力会社が買い取る条件が継続する間に、どんどん攻めていきたい。この買い取り価格が生きている限り、リスクは少ない。

 目標としては、累計で数百メガワットまで積み増したい。3年の間に1000億円を投じていく。

 メガソーラー事業と太陽光発電の屋根貸し事業、太陽光パネル販売の3分野で展開しているが、初年度中に、メガソーラー事業に300億円を投じ、100メガワット規模の用地確保を達成したい。また、屋根貸し事業には240億円を投じる。

──生命保険事業でも業界初の比較広告を打ち出した。

 広告で比較した対象が、オリックス生命保険と同じネット生保2社だけだったので、あまりインパクトはなかった。

 やはり、大手生保の商品とも比較しなければ意味がない。オリックス生命はまだまだ小さく、ようやく大手の背中が見えてきた程度だ。これからも業界にくさびを打ち込む。