リクルートが運営する旅行予約サイト「じゃらんnet」が、ゴルフ場オンライン予約事業への参入を検討していることが、週刊ダイヤモンド編集部の調べで分かった。ゴルフ場オンライン予約とは、ネットで24時間予約できるもので、プレー時間、昼飯の有無などのオプションを含めて指定できるので便利だ。この市場はゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)、楽天GORAの2強が圧倒的なシェアを占める。後発のじゃらんnetがどこまでシェアを獲得できるかが見ものだ。

 ゴルフ場の関係者によると、リクルートは今夏ごろからゴルフ場に対して、ゴルフ場オンライン予約事業に対するヒアリング及び営業を始めている。「じゃらんゴルフ」という名称での事業をスタートする計画で、早ければ年内にも実証実験をスタートする。当初は、関東、東海、関西の巨大市場に的を絞ってサービスを開始する案が有力だという。じゃらんnetは従来、ゴルフ場予約をセットにした旅行パックの取り扱いはしていたものの、ゴルフ場だけの予約はしていなかった。

 リクルートは「検討しているのは事実だが、まだ調査段階であり、サービスを行うかどうかは最終決定していない」(広報)としている。

 じゃらんが慎重なのも無理はない。同市場は圧倒的な強さを持つGDO、楽天GORAという2強が存在しており、これまでも複数の企業が参入を試みてきたが、その牙城を崩すことはできなかった。イーゴルフ、ALBA.Netなどが参入したが、その差をなかなか縮められずにいる。

 そこには先行者の優位性が影響している。各サイトは付属機能として、スコア管理機能や買い物機能など様々なサービスを提供しており、「利用するサイトを簡単に変更するユーザーが比較的少ない」(業界関係者)のである。

 その2強は地固めを進めている。