「売り込まずに集客する」パーソナルブランドの身につけ方も第7回となりました。前回は、厳しい競争環境のなかで生き抜くうえで大変重要な、「アウトプット」の必要性についてお話させて頂きましたが、今回は「新規の顧客を獲得する」ためのアウトプットの方法についてご紹介させて頂きます。

劇的に変わったアウトプットの手段と方法

 既に口コミや紹介などで新規の顧客獲得に困っていない人は別として、自らが集客しなくてはならない人にとっての有効なアウトプットの手段と方法は、インターネット普及前と普及後では決定的に変わりました。

 まず、インターネット普及前のアウトプットは手段がほとんど限られていました。テレビCMや新聞広告などを使える企業は、大企業をはじめとしてほんの一握りだけ。ほとんどの企業、個人事業主のアウトプットの手段は、ちらしやDM、パンフレットや名刺ぐらいしかありませんでした。

 例えば、名刺であなたの会社のことを理解してもらえるでしょうか? パンフレットを渡して、本当に相手がしっかり読んでくれるでしょうか? そして、的確に自社のことを理解してくれるでしょうか? 相手が、あなたに興味を抱かない限り、名刺やパンフレットだけ自社のサービスや思いをなかなか相手に伝えることは難しいでしょう。

 このように、手段が限定された状態だと、直接対話することなしに相手に対して自分の事業をわかってもらうことなどほとんど不可能です。

 つまり、中小企業や個人事業主がアウトプットに使う手段は非常に限られており、その効果も限定的であったのです。

 しかし、インターネットの普及はそれを変えました。

 例えば、それまでは単に初対面のあいさつツールにすぎなかった名刺もそこに自社のサイトやブログ、facebookなどのURLを入れることにより、あなたのことをより深く知ってもらうことが可能になりました。

 また、初めてのお客様に名刺を渡すときであっても、そこでの目的を自社のサイトを見てもらうことに目的を切り替えることにより、効果的に自社のことを知ってもらうことが可能になったのです。

 既存のマーケティングツールと、インターネットという自分を深く知ってもらうことが可能なメディアを上手に組み合わせて使うことで、アウトプットがもたらす効果が劇的に向上しました。

 しかし、これらを上手に使いこなしてアウトプットに成功している人は、これだけインターネットが普及していても、まだ多くありません。だからこそ、このアウトプットの手法を身につけ、自身の差別化のポイントとして活用してください。