今や、誰もがネットで手軽に情報発信できる時代。複数のブログを運営しつつ、「Twitter」でつぶやき、「Flickr(フリッカー)」に毎日写真を投稿しているという方も少なくないだろう。

 そんななかで、ネット上に散らばったユーザーコンテンツを一括表示してくれるサービスも誕生している。結果的にそれは、個人の生活や思考をリアルタイムに反映するため、「ライフストリーミング」サービスと呼ばれる。

 その代表格が「FriendFeed」である。友人同士でお互いのコンテンツを購読・共有して愉しむのがメインの利用法だ。しかし「登録したものの友人が見当たらない」という声も耳にする。

個人のネット活動を集約してくれる「FriendFeed」の活用法
「FriendFeed」トップ画面。GoogleやTwitterのアカウントでログインできる。

 そこで今回は、「FriendFeed」を「情報収集ツール」として使う方法を模索してみた。その際に活用するのは「仮想の友達」という機能。これはユーザーが架空の人物を設定して、出来あがったコンテンツを購読するというものである。

 例えば企業のプレスリリースを集めたい場合、便宜的に「プレスリリース」君という仮想の友達を作成する。現在では配信会社は多数あるし、配信方法もRSSフィード、「Twitter」や「tumblr(タンブラー)」経由など様々ある。それらを「プレスリリース」君が発信している情報として登録すればよい。最後に「企業情報」といったカテゴリに分類しておけば、各配信元からのプレスリリースだけがずらりと一覧表示される。

 さらにピンポイントで「旬のネタ」を探したいときは、「はてなブックマーク(はてブ)」が重宝だ。「はてブ」は、付けられたタグごとにRSSフィードを吐き出す仕組みになっている。例えば「iPhone」「ライフハック」といった自分の知りたいキーワードのフィードを「旬のネタ(=仮想の友達)」君に登録すると、最新、かつ話題のトピックを素早く探し出すことができる。

 もっと使いこなしたいという向きには「Tumblr」との連携をお薦めしたい。Firefoxユーザーであれば、とりわけ右クリックで記事をクリッピングしてくれる「tombloo」というアドオンが便利だ。これにより、「FriendFeed」で気になる記事をチェック→「tombloo」でクリッピング→「Tumblr」にポスト→「FriendFeed」にフィードバックという流れができる。つまり、情報収集とライフログの更新をほぼリアルタイムで行うことができる。

 こうしたライフログの蓄積が、ネット上での謂わば“名刺代わり”になる。今、自分が何に興味を持ち、何を思考しているのかを俯瞰するとともに、そこに第三者との緩やかなネットワークも生じる。それが「FriendFeed」のような集約サービスの醍醐味といえるだろう。

(中島 駆)