企業決算ランキングの2回目は、低PER(株価収益率)をお届けする。PERは株価が割安なのか、割高なのかを判断する代表的な指標だ。

 5月23日の1000円を超す大暴落以来、株価は乱高下を続けている。上がれば売り、下がれば買いが入るという展開だ。おおよそすべての銘柄が上がるというバブル相場の第1幕が終了した今こそ、株式投資においては銘柄選択がより重要になる。選択の参考に、ぜひ今回のランキングを役立てていただきたい。

PERは将来の利益成長と深い関係

 PERとは株価を1株当たり利益(以下、1株益)で割ったものだ。1株益は当期純利益(以下、純利益)を、その企業の発行済み株式数で割って求める。例えば、株価が300円で1株益が100円なら、PERは3倍ということになる。

 要するに、企業が毎年稼ぎ出す利益の何倍まで、言い換えれば何年分まで買われているかを示している。ランキングでは1株当たり利益は、今期(2013年度)の予想1株益を、株価は5月27日の終値を使用している。株価は実績よりも、その企業の利益が将来どれだけ増えていくと予想されるかに、より影響されるからだ。

 一般にPERは低ければ割安、高ければ割高と言われるが、ことはそう簡単ではない。何倍以上なら割高、以下なら割安というような絶対的な基準がないからだ。さらに、投資家が将来の利益成長が大きいと判断して、それを織り込んで高い株価が付ければ、PERが高くなる。つまり、利益成長が実現する可能性が高いと考えれば、高いPERは妥当ともいえるわけで、一概に割高ともいえないわけだ。