2007年に上場した、人気のオンラインアパレル企業で、ファッションショッピングサイト「ZOZOTOWN」などを展開しているスタートトゥデイ。2012年には、なんと労働時間を、朝9時から午後3時に変更。午後3時には、仕事を終えて会社を出ても構わないというとんでもない働き方を実現してしまった会社です。代表取締役の前澤友作氏にお話を伺いました。(撮影・石郷友仁)

平日の午後3時には
仕事を終えて帰ってもいい

午後3時には仕事を終えて<br />帰ってもいい会社があった。<br />【企業インタビュー:スタートトゥデイ編】スタートトゥデイ代表取締役の前澤友作氏(右)と筆者

本田 本当に3時に社員は帰ってしまうんですね。

前澤 はい。その日の仕事が終わっていれば(笑)。ただ、カスタマーサービスなど一部の職種では、12時から6時までなどの組み合わせでシフト制も取り入れているセクションもあります。

本田 それにしてもすごい制度だ。

前澤 法律的にも日本の労働基準法上、6時間の連続労働が許されています。6時間以内の就業時間の場合、休憩はいらないんです。ところが、6時間を超えると45分の休憩が必要になり、8時間になると1時間の休憩が必要になる。だから、休憩を入れるとなると、3時終業はできず、もっと遅い時間になります。そこで、6時間休みなしで働くことで午後3時終業を実現させました。ランチはありませんが、軽食をデスクでかじったりしています。それでも早く帰れるほうが魅力だという声が社内では圧倒的です。

本田 これだと拘束時間が一番短いですね。

前澤 例えば、小さな子どもがいる人は3時の終業後に子どもをお迎えに行けます。夫婦で一緒に夕食の献立を考えながら買い物をする人もいる。習い事を始めた人、読書や勉強の時間に充てる人、さまざまですが、社内では大好評です。