今野則夫前社長が、自身の不動産取引による消費税不正還付によって辞任したほけんの窓口グループ。窪田社長に今後の方針を聞いた。

ほけんの窓口グループ会長兼社長 窪田泰彦 <br />前社長の不祥事と決別 <br />今年は「第2の創業元年」Photo by Toshiaki Usami

──前社長の今野氏が、消費税の不正還付で在宅起訴されました。会社としての見解は。

 今回の事件は、100%今野氏個人の問題ですが、代表権を持っていたときに起こした問題です。会社として、世間におわびしなければなりません。

──業績への影響はありましたか。前期の実績はいかがでしょうか。

 一連の事案は顧客離れを引き起こし、下期の業績に影響を及ぼしました。ですが、単体ベースの営業収益は前年比45%の増益となりました。営業利益は出店を進めているため40%のマイナスですが、10億円を超えています。今期の営業利益は前期の倍を狙っています。

──これまで収益最優先の経営で、キャッシュフローなど財務基盤に不安があります。店舗の統廃合なども行うのでしょうか。

 確かに、今まで成長一本やりでした。昨年秋の上場取りやめも響いています。財務基盤をより強化するために、これからはキャッシュベースの経営に切り替えます。

 また、店舗の収益管理も強化し、それほど多くはありませんが不採算店舗も統廃合します。一方で、3~5年後の成長を確実にするために今年は約160店舗を出店します。先行投資はここまでです。